猛暑を避けるコフキトンボとショウジョウトンボの工夫

6月30日 暑さを避けるショウジョウトンボとコフキトンボ

暑さを避けるギンヤンマ

暑さを避けるシオカラトンボ

一昨年見かけたコフキトンボ

ここ数日名古屋は気温が35度を超える猛暑日になっています。

昨日は37度でしたが、今日の予報では40度になると言われています。

蟹江周辺では屋外に出ないように警報さえ出ています。

今年は6月のこの時期に既に梅雨明けして、猛暑日が続いています。

梅雨明けになると7~10日間ほどは好天気が続くのが普通です。

また例年だと7月20日過ぎに梅雨明けなのに、今年は1か月近く早めです。

これも異常気象から来たものでしょう。

この暑さの時期だと蝉(セミ)時雨が聞かれるはずなのに、セミが全く鳴いていません。

田んぼや浅瀬の池や沼ではギンヤンマが連結産卵しているはずなのにその数もごくわずかです。

この暑さとトンボ類の様子が食い違っていて、戸惑ってしまいます。

数日前にこの暑さの中、飛島村服岡の用水路付近を歩きました。

例年そこの狭い範囲にショウジョウトンボやコフキトンボを多く見かけているので、今年もいるかどうか確認しに出かけたのです。

確かに今年もショウジョウトンボとコフキトンボを見かけました。

その多くはまだ未成熟でオスとメスが混在しているようでした。

近くの金魚養魚池には真っ赤なショウジョウトンボ(オス)がいましたが、最盛期に比べるとその数は多くありません。

成熟するまではオスとメスが一か所にいるのは、シオカラトンボやコフキトンボに共通に見られる現象です。

トンボは変温動物なので、この暑さの中で体温調節ができません。

気温が低すぎると行動できないのは予想ができますが、高温時にはその暑さを避ける行動をします。

シオカラトンボではオスが水面に体をぶつけているのを見かけたことがあります。

ギンヤンマは植物の日陰の葉にぶら下がって、飛翔するのを控えています。

また直射日光に当たらないように、棒や電線の日陰側にとまって暑さを避けているものも見かけます。

飛島村服岡のショウジョウトンボとコフキトンボは、棒や電柱の金属線の日が当たる反対側に並んでとまっていました。

用水路内の日陰になる草や枝に避難すれば良さそうなのに、そんな行動はしていませんでした。

縄張りとの関係で、用水路の水面近くに避難する選択肢はないのかも知れませんね。

このトンボたちの暑さからの避難の仕方を見ると、早く雨が降って気温が下がって欲しいと願うばかりです。

私たち人間も、この猛暑で高齢者が熱中症で亡くなっているニュースを見かけますが、トンボたちにとってもこの猛暑は人間同様に過酷な環境になっているように思われます。

(ショウジョウトンボ トンボ科 ショウジョウトンボ属)(コフキトンボ トンボ科 コフキトンボ属)

カモ撮りこうちゃん