山形のソバは絶品だと思う
小さい頃は名古屋で育ったのでウドン文化に浸っていたように思います。
天婦羅ソバは食べていましたが、ざるや盛りソバはほとんど食べませんでした。
学生時代仙台の丸善地下の信州ソバの店によく通いました。
友達が信州育ちでソバを食べるのについていったのです。
その後一人でも食べに行くようになりました。
この店のざるソバのたれにはウズラの卵がつきます。
それが当たり前だと思っていました。
数年前諏訪湖の諏訪神社に出かけた時、近くの名代のソバ屋に寄ると、やはりソバのたれにウズラの卵がついていました。
信州ではウズラの卵をつけるのが普通なんだなと思ったものです。
山形県天童に住むようになって盛りソバを食べるようになりました。
全体的に荒々しい野趣あふれるソバです。
板ソバは太くて板の箱に乗せられて出てきます。
すべて盛りソバなのは、海苔をかけるとソバの味が分からなくなるからです。
店でも海苔をかけて出しません。
海苔はソバを味わうためには邪道だと考えている節があります。
私は何軒か食べ歩きましたが、舞鶴山下の大久保の板ソバが好きです。
それにゲソ天をつけると絶品です。
また逆に優美なソバなら山竹のソバです。
女性客が来た時には必ず連れていきます。
季節に合わせた天婦羅とソバを食べた女性たちは必ず賞賛してくれました。
ソバの生産量は北海道、福島県、山形県、青森県、長野県などが多く、北海道は他地域よりも5倍も多いようです。
ソバは痩せ地や山地の土地で作られてきました。
そんな場所といえば、やはり東北と北海道なのでしょう。
山竹でもその日に使うソバの生産地が書かれていました。
地産ソバの季節でないときは北海道産が多かったと記憶しています。
秋になると道の駅に新ソバの宣伝と品種が書かれています。
山形では「でわかおり」が多いようです。
どうもそれぞれの産地でそれぞれの品種があり、北海道ではキタユキ、キタノマシュー、岩手県では岩手早生、岩手中生(なかて)、山形県では最上早生、でわかおり、福島県では会津のかおりなどがあります。
長野県では信濃1号、韃靼そば、在来種などがあり、昔からソバを植えてきた歴史から信濃1号以外は在来種が多いようです。
その土地それぞれにソバの種類が違うので、ソバの味を楽しむためには、それぞれの土地に直接行かないと味わえないことになります。
天童周辺にはソバ畑がありました。
宮城県に抜ける川崎町にもソバ畑があって、季節になると一面の白いソバの花が咲きます。
なかなか壮観な光景です。
谷川で種を浸す寒ざらしソバなども有名なことを想い出しました。
ソバはタデ科で種が三角形をしています。
ソバの名前は形が3つの稜角をもっていることからついた名前のようです。
書いているうちに山形のソバを食べたくなりました。
(ナデシコ目 タデ科 ソバ属)
カモ撮りこうちゃん