見かけたシロチドリは珍しい存在らしい!
木曽川西岸駐車場で見かけたシロチドリ
同じチドリ科のコチドリ
2月2日に愛西市の木曽川西岸にカモの写真を撮りに出かけ、土手下の駐車場に車を置きました。
堰付近にはマガモ、コガモ、ヒドリガモがいて、寒いからか日向ぼっこしていました。
その後駐車場から車で帰ろうとすると、駐車場の溝の上の格子になっている鉄板上にコチドリらしい3羽のチドリを見かけました。
夏鳥のコチドリは3月に見かけるようになります。
2月2日に見かける筈はないと思いながら写真と動画を撮りました。
逃げる様子はなく、ただ顔を合わせないように背中を向けています。
車を少し動かすと、それに合わせて背中を向けます。
何とか写真と動画を撮り、家に帰って「シギ/チドリ類ハンドブック」(氏原巨雄 道昭 文一総合出版)で調べてみると、シロチドリではないかと思われます。
そこで鳥見サークルに投稿して「木曽川土手下の駐車場で見かけたチドリの仲間(3羽)だと思うのですが、初見です。夏鳥のコチドリでもなく、イカルチドリでもなさそうです。特徴からシロチドリではないかと思うのですが、いかがでしょうか。」と投稿すると、すぐに反応がありました。
「シロチドリであっていると思います。」
「三重県の県鳥です。伊勢湾岸では普通に見られます。」
「シロチドリですね。船橋の三番瀬でよく見かけます。」
「愛西市の木曽川沿いの公園で昨年10月に同じ光景を見ました。3羽ほどでしたのでひょっとすると同じ個体かも知れませんね。天敵から身を隠すために白線沿いに歩いていました。」
「皆さんのおっしゃる通り、シロチドリに一票です。識別ポイントは、背と頭の褐色は白帯で分かれる。正面から見ると、胸の帯は全面で繋がっていない。アスファルトの上で見られたのはレアですね。」などです。
「愛知県の三河湾に面する私のフィールドでは、埋め立てが進む1900年代の終盤には無数の生息や繁殖が確認されていましたので、当時矢作川河口に住んでいた私はその市の野鳥を決めることがあれば真っ先にシロチドリを市の鳥に推そうと思っていた程です。わたしの職場であった埋立地の工場でも、そのヒナを踏んでしまうのではないかと思う場所で繁殖していました。埋立地が全て工場地帯となってしまった今ではこうした環境は全く消失して、シロチドリだけでなく、コアジサシやケリ、セイタカシギやツバメチドリなどの繁殖環境も全て消失してしまいました。三重県では今では三重県の鳥として相応しいのかどうか分かりませんが、当時であれば当然の環境だったと思います。愛知県では1900年代半ばから後半、名古屋湾奥部や鍋田周辺の埋立地や干拓地は国内でも有名なシギ・チドリの楽園でした。その後にその環境が生まれた三河湾周辺が有名になりましたが、その前は庄内川河口や鍋田はシギ・チドリの楽園として国内最大の環境だったのですよ。藤前干潟の保全活動で有名な辻淳夫さんが頑張っておられた時代です。」と歴史的な背景を書いてくれる人もいました。
今回出会ったシロチドリは、希少種になってきているようなのです。
幸運だったとしか思えませんでした。
(チドリ目 チドリ科)
カモ撮りこうちゃん