クサシギとイソシギが一緒にいて、区別しやすくなった!
金魚養殖池跡で見かけたクサシギとイソシギ
イソシギ
クサシギ
クサシギとイソシギはとても似ていて、初心者にとってはなかなか区別できないシギの一つです。
ただクサシギは蟹江周辺では冬にしか見かけないので冬鳥だと思っていましたが、「日本の野鳥」(叶内拓哉 安部直哉他 山と溪谷社)には旅鳥となっていて、関東地方以南では少数が冬鳥と記されています。
またイソシギは留鳥なので、一年中見かけます。
クサシギは夏には見かけないので羽がどのような夏羽になっているか分かりませんが、タカブシギのような羽になるようで、なかなか同定するのが難しいシギの一つです。
クサシギとイソシギの区別は、「シギ・チドリ類ハンドブック」(氏原巨雄・道昭 文一総合出版)のイソシギでは「尾羽は長くて翼端を大きく越える。下面の白色が側胸、肩部まで食い込む。白いアイリングが目立つ。夏羽と冬羽は軸斑の模様が若干異なるが遠目には大差ない。」となっています。
クサシギとの違いは、「下面の白色が側胸、肩部まで食い込むか、白いアイリングが目立つか」で今のところ区別しています。
先日飛島村三福の金魚養殖池跡で、クサシギとイソシギが同じ場面にいるところを見かけました。
他にタシギも近くにいて、盛んに餌探しをしていました。
最初見かけたのがクサシギだったのです。
近くにいた別のシギもクサシギかと思ったのですが、少し雰囲気が違っていました。
そのシギは途中で水浴びをし出しました。
その様子を近くで最初見かけたクサシギが見ていました。
それはイソシギだったのです。
そのイソシギは、何度も水浴びしてから近くの土手に飛び上がって降りました。
同じ場所でクサシギとイソシギを見ると、その大きさが違っています。
クサシギの方が大きいのです。
そこで調べてみると「日本の野鳥」ではクサシギが体長22センチ、イソシギが20センチになっています。
また「シギ・チドリ類ハンドブック」ではクサシギが21~24センチ、イソシギが19~21センチとなっています。
どちらもクサシギの方がイソシギより大きいように記されています。
観察した結果と一致しています。
最近ではこれらの特徴の他に、尻尾が第一風切り羽と同じ位なのがクサシギ、尻尾の方が長いのがイソシギと思って観察しています。
どちらもいつの尻尾を振りながら歩き回っているので、その違いは撮った写真などで区別しないと分かりません。
餌を探す様子は、クサシギは水中に嘴を突き刺しながらなのに対して、イソシギは地面が出ている場所で餌探ししているように思えます。
採り方が違っているようです。
この両者の区別できるようになるのは難しいのですが、少しずつ時間をかけて分かってくるのも、写真撮りや観察することの楽しみです。
人の認識が精緻になっていくプロセスを楽しんでいます。
(チドリ目 シギ科)
カモ撮りこうちゃん