木に絡みついて橙色の実をたくさんつけるツルウメモドキ

1月10日に見かけたツルウメモドキ

11月27日に見かけたツルウメモドキ

6月30日に見かけたツルウメモドキ

9月2日に見かけたツルウメモドキ

11月末に日光川河口の土手を歩いていくと、木に絡みついているツル状の植物の実が沢山ついています。

更に木の葉が落ちてくる季節になると、その沢山の橙色の実が目立つようになります。

数年前から気になっていたのですが、どうやらツル性のツルウメモドキではないかと思われます。

秋にその実が目立つと意識するようになるのですが、それまでの間どんな風になっていくのかは分かりませんでした。

昨年秋に蟹江新田の佐屋川の土手近くで、このツルウメモドキの実を見かけました。

そこで翌年の春にその場を通った時に、なりだした実の写真や動画を撮りました。

その花がどんなものかはまだ確認していません。

実が時間の経過と共にどう変化していくのかが分かりました。

「日本の樹木」(林弥栄編 山と溪谷社)には「大きいものは直径20㌢くらいになるものがある。葉は互生し、長さ5~10㌢の倒卵形または楕円形で先は急にとがり、ふちには鈍い鋸歯がある。両面とも無毛で、表面はあまり光沢がない。~中略~ 秋に黄色く熟すと3つに裂け、なかから黄赤色の仮種皮に包まれた種子が現れる。仮種皮の色が美しいので生け花などに使われる。」と記されています。

昔からこの実の風情を楽しんだり、活けて生け花に使っていたのですね。

冬になって木の葉が落ちる頃、このツルウメモドキの実が目立つようになるので、冬鳥の餌として利用されている可能性があります。

「野鳥と木の実ハンドブック」(叶内拓哉 文一総合出版)には「平地から山地の、主に広葉樹に巻きついて生育する。赤と黄色のコントラストが美しいことから、鉢植えや庭木に巻きつかせて栽培される。10月頃から黄色く熟するが、鳥が採食するのは黄色い皮がはじけて、中から出てくる赤い種子。いかにもおいしそうで、多くの鳥が食べるように思われるが、案外食べられていない。よく採食しているのはウソで、他の鳥が食べているのを見ることは少ない。ただし、厳寒期まで残っていると、メジロやコゲラなども採食することがある。口に入れてもほとんど味はしない。」と記されています。

鳥にも餌に好き嫌いがあり、好きなものから食べていきます。

11月下旬にはヒヨドリ、ムクドリ、スズメやカラスなどが熟れたカキの実を啄んでいます。

みんな大好きです。

イバラやピラカンサの実も目立ちますが、食べているのを見たことは殆どありません。

このツルウメモドキも、イバラやピラカンサの実と同じように、余り好かれない実のようですね。

ある意味で鳥たちの非常食のような存在なのではないかと思われます。

(ニシキギ科 ツルウメモドキ属)

カモ撮りこうちゃん