樹冠を飛ぶコミスジを見かけた!
10月に見かけたコミスジ
5月に見かけたコミスジ
アサマイチモンジ
チョウは花の周りに集まるものと思い込んでいましたが、どうもそれだけではないようです。
いろんな場所を歩き回っていると、雑木林の樹冠付近を頻繁に飛び回っているチョウたちを見かけます。
その葉に止まっているものもいます。
幼虫の食草の木の樹冠かも知れなません。
例えばアオスジアゲハはクスノキの木の樹冠付近を頻繁に飛んでメスを探しています。
というのはクスノキが幼虫の食草だからです。
こうした樹冠を飛んでいるチョウにはゴマダラチョウ、コムラサキ、アサマイチモンジ、キタテハやコミスジを見かけます。
ときどきその葉に止まっています。
ほとんどが樹液や獣糞などに集まるチョウかと思って調べると、アサマイチモンジはスイカズラやイボタノキの花に、アオスジアゲハは色々な花に集まるので、「樹冠を飛ぶチョウは樹液や獣糞に集まる」という規則性を作ったものの、余りよい規則性ではないと考えてしまいました。
南濃町早瀬の用水路近くの土手に生えている雑木林で、10月初旬にコミスジを見かけて写真と動画を撮りました。
その前の5月にもコミスジを見かけて写真を撮っています。
成虫の発生時期が何期かに分かれているようです。
また東北にいた頃も何枚か撮っています。
いわきの知人が茨城県の花園峡谷に出かけた時にコミスジを見かけたという便りをくれたことがありました。
イチモンジチョウの仲間で、またいつか私も見てみたいと思っていたところだったのです。
ですがアサマイチモンジは頻繁に見かけるのですが、コミスジはなかなか見られません。
今回偶然に土手の端の葉に止まっている写真と動画を撮ることができました。
「日本のチョウ」(日本チョウ類保全協会編 誠文堂新光社)には「食草はフジ、クズ、ナンテンハギ、ハリエンジュなどの各種マメ科植物など。平地~山地の樹林地およびその周辺で、発達した森林では少ない。雑木林の周辺に多いほか、農地や公園などの幅広い環境で見られる。平地~低山地に多い。行動は日中、林縁や林道を羽ばたきと滑空を交互に繰り返しながら飛翔し、よく葉上に翅を開いて止まる。この飛翔形式はこの仲間に特徴的なものである。イボタノキなどの各種の花を訪れるほか、路上で吸水したり、腐果・樹液・獣糞に集まるほか、人の汗もよく吸う。」と記されています。
キタテハ同様に、花の蜜や樹液・腐果・獣糞に集まるところは同じです。
まだこのイチモンジチョウの仲間の詳しい区別はできませんが、割りと日陰になっている場所で出会うことが多い印象です。
これからも注意深く観察していこうと思っているところです。
(タテハチョウ科 ミスジチョウ属)
カモ撮りこうちゃん