トンボのメスに、オス型メスがいる不思議!

オス型メスの連結産卵するギンヤンマ

普通のメスの連結産卵

シオカラトンボのメス

シオカラトンボのオス

アオモンイトトンボのオス

普通のメスの交尾態

オス型メスの交尾態

オス型メスの産卵風景

小さい頃からギンヤンマは親しいトンボの1つでした。

少年時代の想い出と深く繋がっていて、特にギンヤンマ釣りの想い出は今でも寝ていて夢に見るほどです。

そんなギンヤンマですが、蟹江に戻って写真や動画を撮っていると、メスなのに腹部の白い部分がブルーになっているギンヤンマを見かけるのです。

多分1匹で飛翔しているときはオスと判断してしまうでしょう。

水面のオトメアゼナやイネの茎にとまって連結産卵しているときに、メスの腹部がブルーなので、メスだと分かるのです。

そんなギンヤンマのメスを見かけることがたまにあります。

なぜメスなのに腹部がブルーなのか疑問です。

また私の感じではシオカラトンボのメス(ムギワラトンボ)の体色も昔に比べると、オスに似てきている感じがしています。

交尾態になるからメスだと分かるのです。

昔のムギワラトンボはムギワラ色だったと記憶しているのですが、メスの体色が変化してきているのではないかと思っています。

イトトンボのアオモンイトトンボのメスには2つの型があります。

1つの型はオスと全く違う体色のメス、もう一方はオスに似たメスです。

ウィキペデイアではこの2つの型について面白い記述が載っていました。

「千葉大学高橋佑磨の研究によれば、雌の中に複数の色彩型が混在して多様性が保持されていればいるほど、雄は効率的に雌を探すことができなくなり、結果として雌が雄から執拗に交尾を迫られるセクシャルハラスメントのリスクが雌一個体あたり低下することが確認された。さらに、こうしたセクシャルハラスメントが軽減すると、集団の増殖性や安定性が高まり、最終的には集団の絶滅リスクも減少することがデータからも示された。」と記されています。

この文章だけでは「こうしたセクシャルハラスメントが軽減すると、集団の増殖性や安定性が高まり、最終的には集団の絶滅リスクも減少すること」は矛盾していて、どんな論理的な展開でこうした結論に行き着くのかは定かではありません。

馬鹿の一つ覚えで「動物の世界では性行動の主導権をメスが持っている」と考えています。

モンシロチョウの世界でも一旦交尾すると、他オスの個体とは交尾しないし、ニホンザルでもオスを拒否します。

しかしギンヤンマやシオカラトンボではオスが強引にメスと連結して連れ去ろうとします。

その意味ではギンヤンマやシオカラトンボなど、トンボの世界ではオスが生殖行動の主導権を持っているようです。

昔ギンヤンマのオスを絵の具でメスに変貌させて、トンボ釣りをしたものです。

すると近くまでオスが近づいてきたものの、その擬メスと連結しませんでした。

メスの外観がどうであろうと近くまで来れば、尻尾の先の形等でオスかメスか判別できます。

それでメスだと判断して交尾態になれば良いのです。

オス型のメスの存在はどんな意義があるのか今のところは不明です。

時間が経てば増加や減少が起こると思われるので、きっと分かるでしょうね。

カモ撮りこうちゃん