オオシオカラトンボは羽化した場所で2日位滞在するのはなぜか?
2023.7.10に自宅の庭で羽化したオオシオカラトンボ
2022.7.28に羽化したオオシオカラトンボ
2021.6.29に羽化したオオシオカラトンボのメス
2019.7.1に見かけた自宅のバケツで産卵するオオシオカラトンボ
自宅の庭は民家が並んだ北側の狭い場所にあります。
しかも秋の終わりから3月頃までは陽が全く差しません。
その庭にはプランターや発泡スチロールの水槽が合計で25個くらい置いてあります。
その庭はほぼ放置したままです。
その庭でベニイトトンボが6年ほど前から産卵・羽化を繰り返しています。
その数も増えてきて、昨年は100匹ほど羽化しました。
それも6月初旬から9月初旬まで見かけています。
そこで水槽の水を足すだけで放置しています。
ベニイトトンボは蟹江周辺の他の地域では見かけておらず、しかも準絶滅危惧種なので、増やして他の地域に移したいのですが、適当のところが見当たりません。
いつも水溜りになっている場所がないのです。
稲作の関係で、田んぼや用水路の水は秋になると水を抜いてしまいます。
そこではヤゴは生きていけないのです。
その自宅の庭に数年前からオオシオカラトンボが羽化しています。
今年(2023)は今のところ3匹が羽化しているのを見かけました。
オスが2匹とメスが1匹です。
オオシオカラトンボも蟹江周辺では余り見かけません。
数年前にオオシオカラトンボのメスが産卵しているのを見かけました。
毎年産卵に来ているのかは分かりませんが、4年程オオシオカラトンボが羽化しているのです。
壁にその抜け殻が張りついているときもあります。
羽化したオオシオカラトンボは2日程庭に留まっています。
庭を歩くと飛び立って逃げていきますが、少し経つと戻ってきています。
その後オオシオカラトンボを見かけなくなります。
オオシオカラトンボが羽化してから必ず2日間程留まっているのです。
とても不思議です。
羽化して数日間は、その場所を刷り込んでいるのかも知れません。
ここ数年間、オオシオカラトンボが夏になると、狭い庭のプランター水槽の上で産卵しているのは、この場所を覚えているメスが戻って来て産卵しているのではないかと思われるほどなのです。
たくさんある住宅(900軒程)の自宅の狭い庭に、珍しいオオシオカラトンボがやってくるとは考えられないのです。
どのトンボのメスも縄張りを作らずに、ふらふらする習性を持っていますが、それにしても偶然に毎年産卵に来ることが納得できないでいます。
オオシオカラトンボは羽化した場所を刷り込まれて、そのために産卵のために戻ってくると考えると妙に納得できるのです。
因みに「日本のトンボ」(尾園暁 川島逸郎 二橋亮 文一総合出版)には「卵期間1~2週間程度、幼虫期間2~8か月程度(1年多世代)」となっています。
夏の初めに産卵して9月頃に羽化する可能性はありますが、庭の環境を考えると水温はそれほど高くないので、前年に産卵されたものと考えられるのです。
オオシオカラトンボの庭での羽化が仮説通りだったら良いなと考えています。
本当かなー。
カモ撮りこうちゃん