いわきの友人からクマガイソウの写真が送られてきた

友人が送ってきたクマガイソウの花

群生しているクマガイソウの花

いわきの友人から久々に便りがありました。

健康でいるのか気になっていたところだったので、その便りで少し安心したところです。

その便りの中に同封されていた写真に、クマガイソウの花と群生している様子の写真がありました。

保護しながらクマガイソウを育てている人たちがいるようなのです。

私はこれまで天童周辺の奥羽山脈の麓付近の山中や叢を歩き回ってきましたが、野生のクマガイソウは見かけたことはありません。

今では野生のクマガイソウは絶滅に近い状況ではないかと推測しています。

そのいわきから遠く離れた名古屋でも、偶然なのですが、中日新聞(2023.5.12)にこのクマガイソウの記事が掲載されていました。

「福島県いわき市山中の限界集落で、お年寄りらが保護してきたラン科の絶滅危惧種クマガイソウの花が満開となった。約五万株の群生地は多くの観光客でにぎわっている。群生地は標高四五〇㍍の同市田人町石住綱木地区。株の盗掘を防ごうと地元住民らが約四十年前に保護活動を始め、『守る会』として二〇一四年から一般公開している。観覧には協力金三百円を求めている。守る会の平子清子さん(七一)は十日、『今年も大きな花を咲かせ、観光客を迎えることができた。お年寄りの生きがいにもなっており、今後も群生地を守っていきたい』と話した。住民らの熱意も大きく花開いたクマガイソウの見頃は二十日前後まで。」と記されています。

「日本の野草」(林弥栄編 山と溪谷社)には「山地の林下や竹やぶなどに生える高さ20~40㌢の多年草。葉は径10~20㌢の扇円形で、2枚がほぼ対生する。計8~10㌢の大きな花が横向きに1個咲く。和名は熊谷草で、袋状の唇弁を熊谷直実が背負った母衣にたとえたもの。花期 4~5月 生育地 山地 分布 北、本、四、九」と記されています。

こうした新聞やテレビで放映されると、必ず盗掘する輩が出現すると思われるので、無事に季節を乗り越え、これからも増えていって欲しいと願っています。

またある程度の数が増えたら、昔生えていた地方にも広げて欲しいとも思ってしまいました。

(ラン科 アツモリソウ属)

カモ撮りこうちゃん