チョウは本当にサクラの花の蜜を吸うのかな?

花の蜜を吸うモンシロチョウ

花の蜜を吸うアゲハチョウ

ナノハナとサクラにとまるキタテハ(吸蜜か?)

何年も動植物を観察してると疑問を感じることありますが、その1つにチョウはサクラの花の蜜を本当に吸うのかというものがあります。

小学校唱歌の「ちょうちょう」の歌詞は「ちょうちょちょうちょ なのはにとまれ なのはにあいたら さくらにとまれ さくらのはなの はなからはなに とまれよ あそべ あそべよ とまれ」と謳われています。

野村秋足の作詞で原曲はスペイン民謡とかドイツ民謡とか異説があるようです。

この歌詞のようにチョウがサクラの花にとまるとしたら、花の蜜を吸うために飛んで来ると考えられます。

チョウがサクラの花の蜜を本当に吸っているのかという疑問です。

蟹江周辺では春になるとカワヅザクラ(河津桜)、エドヒガン、ソメイヨシノと3月初旬から4月下旬にかけて、各種のサクラが咲いていきます。でもチョウがサクラの花の蜜を吸っている場面をほとんど見かけていません。

サクラの花にひかれてヒヨドリ、メジロ、スズメ、クマバチやアシナガバチなどが毎年来ている光景は見かけるものの、チョウはほとんど見かけないのです。

歌詞をつけた野村秋足は、チョウがサクラの花の吸蜜に来ると思い込んでいるようですが、現実を知らなかったのではないかと思われるのです。

桜の季節にはモンキチョウ、モンシロチョウ、キタテハやアゲハチョウなどを見かけます。ナノハナにはたくさんのチョウが吸蜜に来ますが、他にはニホンタンポポ、カラスノエンドウ、ホトケノザ、ハルジオンやダイコンの花が咲いており、そんな花に吸蜜に集まってきます。

近くでサクラが満開になっていてもです。

何年間の観察でサクラの花にとまっているチョウを3回見かけました。

アゲハチョウ、モンシロチョウ、キタテハでした。

サクラの花にとまっていたので吸蜜していると思われますが、実際のところは分かりません。

チョウの仲間のアオスジアゲハは口吻が短く、アサガオやユリなどの雌しべの奥の蜜まで届かないので、蜜が取りやすいヤブガラシやシロツメクサ、ナンキンハゼやノブドウなどに集まります。

鳥ではメジロやヒヨドリは嘴が細長いのでソメイヨシノの花の奥の蜜まで届きますが、スズメは届かないので花を千切って根元の蜜を齧っています。

この事実から類推すると、口吻が長いアゲハチョウはサクラの花の蜜を吸うことは可能かもしれませんが、モンシロチョウやキタテハはそれよりは口吻が短いと思われるので、サクラの花の吸蜜は難しいのではないかと思われるのです。

吸蜜したくても口吻の形態上できないという訳です。

モンシロチョウははなからサクラの花を無視して、ナノハナやタンポポなどの吸蜜をしています。

共進化の結果、最初からサクラを吸蜜対象にしていないとさえ思えるのです。

なぜか事実を知らないで作詞してしまった野村秋足を残念に思ったものです。

カモ撮りこうちゃん