ガガイモをウマノスズクサと勘違いしていた
ガガイモ
ガガイモの蜜を吸いにきたキタテハ
ガガイモの蜜を吸いにきたホシホウジャク
蟹江周辺で写真撮りしていると、ときどき厚っぽいハナビラを持った植物に出会います。
海津市の徳田にある沼近くの草原では、その花にキタテハが飛んで来て吸蜜していました。
春には葉だけが出ていて善田川の土手などにもところどころに生えています。
なぜかこの葉の様子からウマノスズクサで、ジャコウアゲハの食草だと思いこんでしまいました。
実際はこの植物はガガイモで、ウマノスズクサではなかったのです。
今のところウマノスズクサの本物は見かけていません。
きっと見かけているものの、見れども見えずではないかと思っています。
「日本の野草」(林弥栄編 山と渓谷社)のガガイモでは「東アジアの温帯、暖帯に広く分布する多年草のつる草。横にはう地下茎で繁殖し、茎を切ると白い乳液が出る。葉は対生し長卵状心形で長さ5~10㌢、幅3~6㌢あり、全縁で裏面は白緑色を帯びる。葉のわきから長い花柄を出し、淡紫色の花を総状花序に咲かせる。花冠は5裂し、裂片の先は反り返る。袋果は長さ8~10㌢、幅2㌢ほどあり、表面にいぼがある。花期は8月 生育地は野原 分布は北、本、四、九」(ガガイモ科 ガガイモ属)と記されています。
ウマノスズクサは「土手や茶畑などに良く生える多年草のつる草。和名は果実の様子が馬の首にかける鈴に似ていることによる。茎は長くのびてまわりのものにからむ。葉は卵状披針形で長さ4~7㌢、基部は耳状となり、質は厚い。葉のわきから花柄をだし、花を横向きにつける。萼はラッパ状で長さ3~4㌢。基部は球状にふくらみ、先端は斜めに切れた三角状にとがる。蒴果は球状で基部から6裂し、6本の糸状に裂けた柄で吊り下がる。花期は7~9月 生育地は野原 分布は本、四、九、沖」(ウマノスズクサ科 ウマノスズクサ属)と記されています。
ウスバサイシンと同様にウマノスズクサ科なので、ウスバサイシンのような雰囲気の植物かも知れません。
いつか出会いたいと思っています。
ウマノスズクサはジャコウアゲハの食草です。
愛西市の福原輪中でたびたびジャコウアゲハを見かけます。
小さい頃は名古屋市や蟹江周辺でもジャコウアゲハをよく見かけたものですが、最近は場所が限られているようです。
福原輪中にはこのウマノスズクサがきっと生えているのだろうと思います。
今年の夏には探してみようと思っています。
このようにガガイモとウマノスズクサの勘違いが起こったのは、つる性で葉の形が似ているからで、それぞれの植物の生き方や生態がまったく分からなかったからだと思います。
こうした関連づけがどう起こるのかも、自分ながら面白い問題だなぁと思っています。
(ガガイモ科 ガガイモ属)(ウマノスズクサ科 ウマノスズクサ属)
カモ撮りこうちゃん