ヤマユリは東北の風景に合っている気がする

いくつも咲かせるヤマユリ

一輪だけ咲かせるヤマユリ

2つの蕾のヤマユリ

1つの蕾のヤマユリ

東北に住んでいた頃、夏が始まる頃に見かけるユリがありました。

それがヤマユリです。

その姿は夏の風景に調和して溶け込んでいるように感じていました。

私にとっては懐かしく親しみのある植物でした。

7月末から山沿いを車で走るとチゴユリを大きくしたような花の蕾をたくさん見かけました。

蕾が大きく花が一つだけのものもありますが、茎の先端がいくつにも分かれてたくさんのつけているものがあります。

山沿いの家の前を通ると庭にヤマユリが咲いているのも見かけましたが、たくさんの花をつけているものが多いようでした。

何年も咲き続けるうちに、花の数も多くなるようなのです。

昔ヤマユリ採りに夢中になったことがありました。

ヤマユリを何十本もとって、友人宅の大きな花瓶に活けるようにしたり、知り合いの人にあげたりしたのです。

ヤマユリを何本も活けると強烈な香りでクラクラします。

甘い強烈な香りで山の中でもその存在を遠くからでもはっきりと感じ取れます。

採ってきたヤマユリは蕾で数日経つと花を開き出します。

蟹江に戻ってからはヤマユリを見かけたことがありません。

周りにあるのはタカサゴユリか、テッポウユリとの雑種の細長いユリです。

中国自動車道を走った時にもこの細長いユリが土手一面に咲いていました。

ヤマユリのような厚ぼったくむさ苦しい感じ(?)ではなく、何となく都会的なユリに見えました。

「野草・雑草の事典530種」(金田初代他 西東社)のヤマユリでは「日本特産で、世界に誇る美しいユリのひとつです。直立する茎に披針形の葉が互生し、茎の先に1~数輪ときには十数輪の花が横向きに咲きます。花は漏斗状の白花で、赤褐色の斑点と中央の金色の筋が入り、花弁の先が強く反り返り強い芳香を放ちます。球根は苦味が少ないので、古くから『料理ユリ』と呼ばれて食用にされています。生育地は草地、林縁、林内、土手。分布は本州(近畿地方以北。花期は6~8月。)」と記されています。

岐阜県ならヤマユリが見られる可能性があります。

いつか確かめに行きたいと思っています。

昔ある会合でユリネの上に餡かけがかかっていたのを食べたことがあります。

癖がなく食べやすかったと記憶しています。

ヤマユリの花の花粉が手についたり服につくと大変です。

まったく落ちないのです。

花屋でカサブランカのようなユリを買うと、オシベの先端が取ってあるのは同じ理由だと思われます。

そんな野生のヤマユリを見かけなくなって8年近くなりました。

いつかもう一度見たいものだと思っています。

(ユリ科 ユリ属)

カモ撮りこうちゃん