オカヨシガモもタケノコになって餌採りをしていた!
タケノコ状態で餌を採るオカヨシガモ
オカヨシガモ
飛翔するオカヨシガモ
水がひいた水辺で餌を探すオカヨシガモ
日本に越冬に来るカモのうち、オカヨシガモは目立たない中型のカモです。
体色もオスは灰色で尾筒が黒いので地味そのものの感じです。
蟹江周辺では五条川、新大井橋付近の善田川、長良川近くの海津市森下の沼などで見かけます。
これまで書いてきたように越冬場所は保守戦略によるからだと思われます。
親に連れられてきた場所で安全を確保できたので、その子どもたちも同じ場所に来るようなのです。
その環境が工事などで激変すると、他の場所に移る可能性はありますが、工事が終わると戻ってくると思われます。
でも3年以上工事が続くようなら飛来しなくなるかも知れません。
その場所を覚えている親世代がいなくなってしまうからです。
海津市森下の長良川水門脇の沼には、毎年オオバン、ハシビロガモ、コガモやオカヨシガモがやってきます。
時期の移ろいと共にハシビロガモは用水路の方に移動し、沼にはオオバン、コガモやオカヨシガモが残ります。
ときどきキンクロハジロやホシハジロが混じることもありますが数羽程度です。
1月22日に出かけると、沼にはオカヨシガモとオオバンしかいませんでした。
12時頃だったのですが、沼の中央でオカヨシガモが盛んに水中に首を突っ込んで尻を持ち上げて餌採りをしていました。
その様子がタケノコが林立しているようで滑稽なのです。
以前藤前干潟手前の水の張った水田で、オナガガモが同じように餌採りしている様子を想い出しました。
タケノコ状態になって水面下の地面の藻やイネの根を食べるんだなぁと思ったのです。
カモや水鳥の仲間には水面採餌するカモと潜水採餌するカモがいます。
カモたちすべてが潜水採餌して魚を捕っていると思っていましたが、水面採餌するカモの方が多いようなのです。
マガモ、コガモ、オシドリ、ヨシガモ、カルガモ、ハシビロガモやオナガガモは水面採餌するカモです。
魚や甲殻類などを捕る潜水採餌するカモや水鳥はカワウ、カイツブリ、ミコアイサ、キンクロハジロ、ホシハジロ、カンムリカイツブリなどがいます。
「日本のカモ 識別図鑑」(氏原巨雄 道昭 誠文堂新光社)のオカヨシガモでは「河川、湖沼、池、海岸などで越冬し、通常あまり大きな群れは作らず10羽から50羽ほどのことが多いが、100羽を超えることもある。おもに植物食で植物の種子、水草などを水面で採り、逆立ちして、頭を水中に突っ込んで餌を採ることも多い。稀に水中に潜って水草を採ることもある。」と記されています。
稀には水中に潜ることもあるようですが、その光景を見たことがありません。
しかもオカヨシガモがタケノコになる採餌風景を見たのは初めてなので、オナガガモと同じなんだなぁと思ったのでした。
(カモ目 カモ科)
カモ撮りこうちゃん