わからなかったシギの仲間(キアシシギとハマシギ)の名前が分かった!

キアシシギ

ハマシギ

キアシシギとハマシギの混群

飛島村は日本一豊かな自治体といわれています。

伊勢湾岸沿いにたくさんの工場が立地し、人口がわずか4800人しかおらず、固定資産税収入が多いから豊かなのでしょう。

私が走り回っている田んぼの近くには役場や小学校があるのですが、とても立派で村のものとは思えないほどです。

他の市町村だと民間アパートが林立していますが、ここではそうしたものが見あたりません。

村外からの流入を制限しているのではないかと勝手に思ってしまっています。

そんな環境だからこそ自然環境が保たれているのかも知れません。

私が頻繁に行く地域は伊勢湾河口に近く、藤前干潟を経由地とする渡り鳥がたくさんいるからか、春になるとシギの仲間が飛島村の田んぼに立ち寄ることがあります。

シギの仲間は似ているものが多く、なかなか同定できず今は勉強中です。

1昨年の5月12日に雨の降る中で、かなりの数のシギの群れを見かけました。

2種類のシギが混群になって、田植えしたばかりの田んぼで、嘴を突っ込みながら移動していました。

その中の小さい方はハマシギだと分かりましたが、もう一方の大きい方のシギの名前が分からずにいたのです。

「シギ・チドリ類ハンドブック」(氏原巨雄 道昭 文一総合出版)の絵を見ながら同定しようとしましたが、似たものが多く分かりませんでした。

そこで「鳥見サークル」(鳥情報交換サークル)に投稿して教えてもらおうとしました。

「1昨年の春(2021.5.12)、飛島村の田んぼでシギの群れを見かけました。小さい方はハマシギだと思われますが、大きい方がわかりません。眉斑の様子からキアシシギかと思うのですが、ずーっと気になっています。ご存じの方教えていただけませんか。宜しくお願いいたします。動画からの切り出し写真なので、画面がぼけてしまっています。その点ご容赦願います。」と投稿すると、「5月にしては下面の横斑が良く見えませんがキアシシギでいいと思います。春の渡りに田んぼに寄ることがあります。」と応えてくれました。

「日本の野鳥」(叶内拓哉 安部直哉他 山と渓谷社)ではキアシシギは南半球(オーストラリアなど)や東南アジアからカラフト、カムチャッカ半島や沿海州の繁殖地に向かう途中のようです。

またハマシギは東南アジアからカムチャッカ半島や北極圏の繁殖地に向かう途中に寄ったようです。

何千キロにも及ぶ距離を移動しているようですね。

その翌日に出かけてみましたが、その群れはもういませんでした。

北上していったものと思われます。

無事に繁殖地に着ければよいなぁと思ってしまいました。

(チドリ目 シギ科)

カモ撮りこうちゃん