カンムリカイツブリは暖かい羽毛ベッドを持っている!

カンムリカイツブリ

頭を突っ込んで休むカンムリカイツブリ

スズガモ

冬に越冬のために蟹江周辺にやって来るカモや水鳥の仲間を見ると、とても羨ましいと思うことがあります。

それは寝るときに顔を羽毛の中に突っ込んで眠れる付設ベッドを持っていることです。

風が強く寒い夜半には、陸上で足を1本立ちし、顔を羽毛の中に突っ込んでいます。

羽毛に顔を突っ込んで十分寒さを凌げるかどうかは分かりませんが、多くの鳥が生き延びていることからすると、効果はあるようです。

藤前干潟に来ているスズガモの群れを見ると、寒い冬の風の強いときには波間に揺れながら、顔を羽毛に突っ込んで漂っています。

体に寝るためのベッドがついているので、どこに移動しようとも、休憩したり寝ることが可能です。

しかも群れで行動しているので、ハヤブサなどの天敵が来ても群れのどれかの個体が気づいて飛び立つので、群れで波間に漂いながら寝ることは生命の安全も保障されているようなものです。

ベッド付きの羽毛を見て羨ましく思うのは、特にカンムリカイツブリで強く感じます。

カンムリカイツブリは東北や北海道また滋賀県で少数繁殖するものの他に、沿海州から海を越えてやってくるものもいるようです。

カンムリカイツブリは蟹江周辺では秋口から見られます。

見かけるのは単独の場合が多いのですが、藤前干潟や長良川、善田川河口などでは10羽前後の群れを見かけることもあります。

カンムリカイツブリは首が長く白く、ひょろっとした感じです。

同じカイツブリ目カイツブリ科のカイツブリよりは大きく、存在感があります。

そのカンムリカイツブリが首を曲げて、羽毛に顔を突っ込んでいる様子を見ると、供え餅のように見えます。

そして波間に揺られながら休憩や昼寝をしています。

カンムリカイツブリの綺麗な写真を撮ろうとしても、こうして寝ているときは撮れないのです。

こうした付設ベッドの効用がどのくらいのものか興味のあるところです。

気温が零度以下どのくらいまでなら大丈夫なのか、気温が低い時には命を落とすことがないのかなど、いろいろと疑問が湧いてきます。

NHK番組で北海道の湖で、寒さのために凍死したハクチョウの姿を放映していました。

その後オオワシやオジロワシが来てその死骸を啄んでいたのです。

寒さで死んだのか、水面が結氷して餌が採れなかったからかは分かりませんが、気温が相当に低い時には付設ベッドがあるといっても万全ではないようなのです。

羽毛という付設ベッドは完全なものではなく、簡易ベッドレベルなのかも知れませんね。

どうなんでしょうー。

(カイツブリ目 カイツブリ科)

カモ撮りこうちゃん