柑橘類もどんどん新しいものが品種改良されているようだ

品種改良した夢オレンジ

夢オレンジの1年の作業スケジュール

みかん家系図

千葉の友人から愛媛県産のオレンジが届きました。

商品名は「夢オレンジ」(正式名 愛媛果試28号)で皮が薄く、肉質は甘くとてもジューシーでした。温州ミカンを食べている感じなのに、肉質はしっかりしていてオレンジの雰囲気も持っています。添付された資料には「南香(なんこう)と天草を両親に持ち、祖先は清美タンゴールです。」と書かれています。

スーパーではポンカン、デコポン、シラヌヒなどが売られていますが、どんな特徴をもった柑橘類なのか全く分かりません。

私が知っているのは温州ミカンの他にキンカン、アマナツ(甘夏)やハッサク(八朔)ぐらいです。

私が知らない新しい品種が市場に出てきているので品種改良が盛んに行われていると考えられます。

送られた資料の「みかん家系図」には、何代か前に「清美タンゴール」があり、その子孫のようです。

ポンカンやデコポンの名前もありました。

コメの「陸羽132号」からコシヒカリが誕生し、そのコシヒカリから「ひとめぼれ」「ヒノヒカリ」「あきたこまち」「ななつぼし」が生まれてきたと同じように、柑橘類も「清美タンゴール」という共通の先祖から品種改良されてきているようです。

そこで「みかん家系図」の元である「清美タンゴール」を調べてみました。

ウィキペディアには「清美はミカン科ミカン属の常緑小高木で、柑橘類の一種である。温州ミカン(宮川早生)と外国産のトロビタオレンジを交配させたもので、日本で育成・公表された最初のタンゴールである。~中略~ 日本における組織的な柑橘育種は1937年に静岡市清水区興津にある農研機構(旧園芸試験場)で開始され、第2次大戦後さらに活発に行われた。~中略~ 交雑雑種では、特に温州ミカンの持つ栽培のしやすさ(樹体の耐寒性、豊産性、かいよう病抵抗性)や食べやすさ(剥皮性、無核性、肉質)にスイートオレンジの香りを併せ持つタンゴール、並びにグレープフルーツやブンタン類の大果性と肉質を兼ね備えたタンゼロの育成と、ナツミカン、ハッサク、イヨカン、ヒュウガナツ等の中生・晩生柑橘を親に用いた中生・晩生の新品種育成をねらいとした交雑が多数行われた。初期の交雑育種からは『清美』『スイ―トスプリング』等が育成され、珠心胚実生からの選抜からは温州ミカンの『興津早生』『三保早生』等が育成された。」と記されています。

因みにタンゴールとは、主にミカン(マンダリン)とオレンジの交雑種のことをいうようです。

季節を越え、人々の口に合うように柑橘類も品種改良が行われてきているのですね。

尊敬していた先生が「変わり種、はしりもの」の授業を小学校1年生で実践するように指導していたのを想い出しました。

こうしたものが社会にとって価値があるものを選び創ることに繋がっていると思えるようになったものです。

(ミカン科 ミカン属)

カモ撮りこうちゃん