トビ凧の害鳥除けの効果を考えてみた
リンゴ畑の上を舞うトビ凧
金魚養殖池のトビ凧
畑の中のトビ凧
葉っぱを啄むヒヨドリ
カキを啄むムクドリ
3年振りに天童のリンゴ畑を歩いていたら、天童市山口のリンゴ畑にトビ凧がつけられていて、風が吹くとそのトビ凧がリンゴ畑の上を舞うのです。
3年前にもこうしたトビ凧を見かけたことがありました。
最初は本物のトビではないかと思いましたが、同じところを飛んでいるので人工物だと察しました。
2020.9.20づけのblog「トビ凧を使って害鳥を撃退する」では、害鳥除け目的でこうした凧が使われているらしいと書きました。
最近になって蟹江周辺でも同じトビ凧を何か所かで見かけました。
1つは飛島村の並んでいる金魚養殖池の中に取りつけてありました。
また住んでいる団地近くの畑の中にも竿の先に、このトビ凧がぶら下げられていました。
この2つとも天童のものと同じトビ凧です。
このトビ凧を見て、本当に害鳥除けに効果があるのか考えてみました。
本物のトビを観察していると、カラスはトビをほとんど恐れません。
逆に数羽でトビを追いかける場面を何度も見かけています。
1羽でも追いかけることもあります。
トビ凧はカラスに対して効果があるとは思えないのです。
天童のリンゴ畑では11月までサンフジの実がたわわになっています。
この時期まで木につけておくのは、蜜を入れるのと色合いを赤くするためです。
周り一面がリンゴ畑で、リンゴを食べに来ている野鳥を見たことはありません。
ですが可能性としてはヒヨドリやムクドリが考えられます。
他に天童周辺ではカキの実が放置されている場所がたくさんあります。
リンゴよりカキの実の方が甘いので、ムクドリ、ヒヨドリやカラスなどが啄みに来るのは何回か見ています。
あえて言えば、ムクドリやヒヨドリ除けが目的だと思われます。
飛島村の金魚養殖池のトビ凧は、サギの仲間(コサギ、チュウサギ、ダイサギ)、カワウ潜水採餌するカワウ、キンクロハジロ、ホシハジロやカイツブリなどが考えられます。
これらの鳥にとっては、トビは怖い存在だと思われます。
きっとこれを見たら近づかないのではないかと予想します。
畑の真ん中のトビ凧は、恐らくヒヨドリ除けではないかと思われます。
冬期にカキや木々の実がなくなると、畑に降り立ってハクサイの葉を食べているのを見かけます。
見かけた畑にはリンゴの木も植えてあるので、それの保護のためかも知れません。
天童のリンゴ畑のトビ凧の効果はないように思えるのに、金魚養殖池と畑にあるトビ凧は具体的に防ぎたい野鳥がはっきりしているように思われます。
同じトビ凧でも、その目的によって効果は違うということでしょうね。
(タカ目 タカ科)
カモ撮りこうちゃん