センダングサについて考えてみた

アメリカセンダングサ

コセンダングサ

センダングサにはアメリカセンダングサ、コセンダングサ、シロノセンダングサがあります。

シロノセンダングサは白いハナビラがあるセンダングサで、蟹江周辺でも山形の天童周辺でも見かけました。

3年振りに天童に行って、叢を歩いていてセンダングサを見かけましたが、ほとんどがアメリカセンダングサでした。

とても驚きました。

というのは蟹江周辺ではほとんどコセンダングサだからです。

小さい頃は蟹江周辺ではアメリカセンダングサが咲いていましたが、今はほとんど見かけなくなっています。

アメリカセンダングサもコセンダングサも、花といっても筒状花なのでハナビラがなく花らしい印象はありません。

黄色い筒状花が茎の先端部に分かれて咲きます。

そして実(痩果)ができると、一番厄介なひっつき虫になります。

その刺がとても痛いのです。

そうなる秋の終わりから春先まで叢、畔や農道の端は歩くことができなくなります。

東北の天童と愛知県の蟹江では、生えているセンダングサの種類が違っていました。

蟹江周辺ではコセンダングサがアメリカセンダングサを駆逐したのだろうと考えていました。

古いアメリカセンダングサを新しい外来種であるコセンダングサが追いやったと考えていたのです。

「野草・雑草の事典530種」(金田初代 洋一郎 西東社)には、コセンダングサについて「江戸時代に渡来した帰化植物ですが、原産地ははっきりしていません。舌状花がなく筒状花だけの黄色い頭花を、枝の先に1つずつつけます。」と記されています。またアメリカセンダングサについては「北アメリカ原産で、大正時代に渡来した帰化植物です。暗紫色を帯びた四角張った茎が直立し、羽状複葉の葉が対生します。」と記されています。

アメリカセンダングサが渡来してから、コセンダングサが入り込んできたと思い込んでいたのに、その逆だったので驚きました。

蟹江に戻ってから7年ほどになりますが、年ごとにコセンダングサが繁茂しているように思えます。

周りの叢、畔、農道の端にたくさん生えています。

アメリカセンダングサは藤前干潟の駐車場などの一部で見かけますが、田んぼ周辺の叢では余り見かけません。

アメリカセンダングサを押しやって、昔からのコセンダングサが盛り返してきているようです。

山形県の天童周辺にあるアメリカセンダングサは、まだそうしたコセンダングサの攻勢にあっていないのでしょう。

もしかするとコセンダングサは寒さに弱いのかも知れません。

私たちは長時間にわたる植物の攻防を見ているのかも知れないなぁと思いました。

本当かなー。

(キク科 センダングサ属)

カモ撮りこうちゃん