イヌタデにも花が咲くことに驚いた!

群生するイヌタデ

白いイヌタデかな?

咲いている花がわかるかな?

イヌタデと花

イヌタデはタデ科のうちでもごく普通に見られるタデの仲間です。

10月半ば頃から11月にかけて叢にはたくさん生えています。

ごくありふれたタデといっても良いでしょう。

昔は「アカマンマ」といってままごとでご飯として使って遊んだものですが、実が赤いので白いご飯というよりは赤飯といったところでしょうか。

タデの仲間に興味を持つようになってママコノシリヌグイ、アキノウナギツカミ、イシミカワなどの特長がある仲間、サクラタデ、ハナタデやミゾソバなどの花が綺麗な仲間、ヤナギタデのように人間が辛みとして刺身のツマに利用する仲間、一見するとタデ科と思えないイタドリ、スイバ、ギシギシなどの仲間を写真や動画に撮ってきました。

思ったよりタデ科の仲間は多いのです。

イヌタデはありふれ過ぎて興味を惹きませんでした。

家の庭にも赤い実をつけたイヌタデが生えています。

近寄ってみると可愛い感じの実です。

ごくありふれ過ぎていて注意が向かないのです。

スズメ、カラス、カワラバトは一年中周りにいるので、その写真を撮ることが少なく、後で後悔することが多いのと同じです。

イヌタデを昔から見ているので、タデの仲間は花が咲かないと思っていました。

今考えると閉鎖花だと思っていたのです。

閉鎖化はミゾソバなどにも見られますが、これは土中の中にあって自家受粉です。

野生植物は基本的には他の遺伝子を求めて他家受粉を目指しますが、それでもダメな時は自分の遺伝子で我慢して自家受粉を行います。

多くの植物は2段構えの戦略を採っています。

ヤマノイモのムカゴも自家受粉と同じ機能で繁殖させる方法です。

当然他家受粉もしています。

イヌタデは花が咲かないと思い込んでいたので、タデ科の植物全体にも汎化させて花が咲かないと思い込んでいました。

天童の山元沼の水辺でサクラタデの花を初めて見たとき、サクラのような花の綺麗さに驚いてしまいました。

タデ科も花が咲くことを初めて知ったのです。

そんな積りでタデ科を見るようになると、ミゾソバもヤナギタデもママコノシリヌグイも花が咲いていることが分かりました。

それでもイヌタデは閉鎖化で花が咲かないのではと考えていました。

これまで撮ったイヌタデの写真を見直してみたら、花が咲いている写真があるではありませんか。

イヌタデも花を咲かせていたのです。

小さいときからイヌタデは花が咲かないと思い込んでいたので、花が咲いているのを見逃していたのだと思われます。

タンポポは黄色い花だと思い込んでいると、シロバナタンポポの白(クリーム色)が見えないのと同じです。

それでもイヌタデも赤い実になるところは全部花が咲くのかなぁとやっぱり思っています。

(タデ科 タデ属)

カモ撮りこうちゃん