カナムグラはカラハナソウの仲間だったんだ!

カナムグラの雄花

カナムグラの雌花

カナムグラの実

昔に比べると叢を被う植物で気になるものはいくつかあります。

小さい頃は夏になるとヤブガラシやクズが樹木の上や土手の叢に生えていました。

昔に比べるとヤブガラシは少なくなってきたようです。

またクズは相変わらず樹木や土手を被っています。

アレチウリやカナムグラは秋口になると見かけるようになります。

アレチウリの花には、秋に来るウラナミシジミが花の吸蜜しているのを見かけます。

そこでウラナミシジミとアレチウリとは対連合されています。

カナムグラは小さい頃は余り見かけた記憶はありません。

最近は叢全体がカナムグラに覆われている光景をよく見かけます。

かなりの繁殖力です。

葉が茂って少し経つとまっすぐに立ち上がった花(雄花)が咲き出し、ところどころに赤っぽい丸まった雌花をつけます。

その丸まった雌花の様子がカラハナソウの実の感じに似ています。

2021.6.12づけのblog「ビールの原料のホップだと思ったカラハナソウ」でマツカサのような実がつくと書きました。

ビールの苦みを作るホップの原料はセイヨウカラハナソウで、カラハナソウの母種といわれています。

なぜかカナムグラの雌花とできた実がカラハナソウに似ているのです。

「日本の野草」(林弥栄編 山と渓谷社)には共に、クワ科カラハナソウ属となっていました。

同じ仲間だったのですね。

ウィキペディアには「分布は中国大陸、台湾およびに日本では北海道から九州までの範囲に分布する。原野や道端、荒れ地などの日当たりの良い場所に自生する。形態は雌雄異株のつる性植物で一年草。伸張が盛んで、一面に広まる。茎から葉柄にかけて下向きの小さな鋭い棘があり、木や電柱、ガードレールなど他物に絡まる。~中略~ 雌花は、雌株の葉腋から花茎を伸ばして下向きに短い穂状の花序を垂らし、花序にかたまるように苞に包まれた紫褐色の花をつける。雌花につく苞は先端が尖り、濃紫色の模様がある。雌花は受粉後に成熟して果実になると赤紫色を帯びる。~中略~ 万葉集における『やえむぐら(八重葎)』は現代とは異なり、アカネ科のヤエムグラではなく本種を指していると思われる。キタテハの食草である。」と記されています。

カナムグラは古い奈良時代から生えていたようで、驚きました。

なぜか最近まで外来植物と思っていたからです。

最近になって見かけるようになったと思っていたからです。

カナムグラが覆っている叢には刺が痛そうで入る気は全くしません。

また1年中見かけるキタテハの食草だったのです。

「日本のチョウ」(日本チョウ類保全協会編 誠文堂新光社)にもカナムグラ、カラハラソウ(クワ科)、ホソバイラクサ(イラクサ科)となっていました。

キタテハとカナムグラが私の中で対連合して繋がりました。

(クワ科 カラハナソウ属)

カモ撮りこうちゃん