ハシビロガモはプランクトンだけを採っているのかな?
潜って水草を採る?ハシビロガモ
プランクトンを濾し取るハシビロガモ
ハシビロガモ
カモや水鳥の仲間には草食性のものと肉食性のものがいます。
草食性のものにはカルガモ、マガモ、コガモ、オカヨシガモ、ヨシガモ、ヒドリガモやオナガガモなど水面採餌するカモです。
肉食性の仲間は潜水しながら魚などを狙うものが多いようです。
ミコアイサ、カイツブリ、カワウ、キンクロハジロ、ホシハジロやスズガモなどが入ります。
私は長くカモのすべては魚を捕るカモだと思い込んでいました。
そうではないことがだんだん分かってきました。
中には雑食だと思われる仲間もいます。
オオバンは水草や魚なども捕るようです。
潜水している場面を見かける他に、土手で植物やその種を探している場面をたびたび見かけます。
カモの仲間でハシビロガモは特に変わった食性を持っているといわれています。
「日本の野鳥」(叶内拓哉 安部直哉他 山の渓谷社)のハシビロガモには「採食は独特で、1,2羽や、ときには何十羽もの群れで、水面をぐるぐる円を描くように泳ぎ回って渦をつくる。渦の中心にプランクトンなどを集め、扁平な嘴を左右に振りながら水ごと吸い込み、嘴にある歯ブラシ状のものでろ過して食べる。」と記されています。
プランクトンを主食にするにしても、大量のプランクトンを摂取しないと体力を維持できないだろうなと思ってしまいます。
しかもプラントンが大量に発生している場所は多くないのではないかと思われます。
プランクトンが発生する条件を考えてみても、植物性プランクトンは綺麗な谷川では見られないだろうし、少し濁った用水路や沼でしか発生しないと思われます。
植物性プランクトンが発生し、それを餌にする動物性プランクトンが発生する、そんな条件を満たす場所はそう多くはないように思われます。
今までハシビロガモが水面に口をつけてプランクトンを濾しとっている場面は何回か見かけています。
藤前干潟手前の水田に水を張っている場所とか、ウォーターパークの水面で円を描きながら採餌していました。
それを見て、このぐらいのプランクトンの量でハシビロガモの体力が維持できるかどうかはなはだ疑問だったのです。
先日長良川の水門脇の海津市森下の沼で、今年初めてハシビロガモを見かけました。
ちょうど昼頃で好天の日でした。
採餌時刻だったのでしょうか。
水面でプランクトンを濾しとっているのかと思ったら、多くのカモが尻尾を水面上にタケノコのように立てながら潜っているのです。
マガモやオナガガモのように水中の水草を採っているようでした。
図鑑などではハシビロガモはプランクトンを採る嘴との関係を説明してありますが、他にも水草なども採っている可能性があります。
そうでなければ体力が維持できるようには私には思えないのです。
どうなんでしょう、本当かなー。
(カモ目 カモ科)
カモ撮りこうちゃん