アレチウリの小さい柔らかな棘の痛さには閉口した!

木曽川堤防で見かけたアレチウリ

昨年福原輪中で見かけたアレチウリ

叢の植物の上を被う植物にはヤブガラシ、クズ、カナムグラ、アレチウリなどがあります。

クズやヤブガラシは真夏に見かけることが多いのですが、カナムグラとアレチウリは秋になると花を咲かせ目立ちます。

カナムグラは茎に刺があるので危険だと分かっていましたが、アレチウリは危険だとは全く思っていませんでした。

小さい頃には見かけていないので帰化植物だと思われます。花が終わると金平糖のような実ができます。

先日愛西市の木曽川堤防を歩こうと、土手下の駐車場に車を停めて、堤防下を歩いていきました。

途中堤防に上がる道があったはずなのですが、雑草が生い茂っていてそれらしい道はありませんでした。

仕方なく叢の中を突っ切って堤防に上がろうとしたのですが、その途中アレチウリが群生して花を咲かせている場所がありました。

そこにはオオスズメバチ、ウラナミシジミやその他のハチたちが蜜を求めてきていました。

そこを横切って堤防の上まで上がりました。

ところが上がってみると、ズボンや靴下にアレチウリの小さな柔らかい刺がいっぱいくっついていました。

それがズボンの網目を通して皮膚にチクチク刺さるのです。

これまでズボンにくっつく植物にはチカラシバ、アレチノヌスビトハギ、コセンダングサ、チヂミグサなどがありました。

その中で痛いのはコセンダングサの実です。

その刺が皮膚に刺さるととても痛いのです。

そのために秋から春までは叢に入るのはとても危険だと学んでいました。

アレチウリときたら、コセンダングサに負けず劣らず、小さい柔らかな刺が皮膚にチクチクと刺し込んでくるのです。

イラクサのとげが刺さったような感じです。

家に帰って足を見たら、一部分が刺っていて炎症を起こしていました。

その部分を触るとチクチクします。

刺が皮膚に入り込んで折れてしまっているようです。

何とかその刺を取り除きました。

アレチウリにこんな刺があると思っていなかったので、とても驚きました。

「野草・雑草の事典530種」(金田初代 洋一郎 西東社)には「北アメリカ原産の帰化植物です。1952年に静岡県の清水港で初めて見つかりました。巻きひげで絡みながらつるが長く伸びます。雌雄同株で、黄白色の雄花は長い柄に、雄花より小さい淡緑色の雌花は短い柄につきます。名前は荒地に生えるウリの意ですが、とげ状の長い毛と軟毛に覆われ、数個がかたまってついた果実には、ウリには見えません。生息地は荒地、河原、土手。分布はほぼ全国。花期は7~9月。高さはつる性。花色は黄白色。」と記されています。

アレチウリは宮城県村田町の畑脇でも見かけました。

全国に広がっている植物のようです。

木曽川堤防の様子を見ても、そのすさまじい繁殖力に変に感心してしまっています。

(ウリ科 アレチウリ属)

カモ撮りこうちゃん