タカサブロウという名前の植物があるのを知ってる?

8月末~9月初旬のタカサブロウ

9月末のタカサブロウ

数年前から永和の農道や畔道脇に、夏を過ぎるとキク科の小さい白い花を咲かせる植物を見かけていました。

最初はハキダメギクだと思い込んでいました。

でもハキダメギクの筒状花は黄色いのにこの花はそうではないのです。

何だろうと思っていました。

ハキダメギクを同定できるようになると、その白い花との違いが分かってきました。

それがタカサブロウだったのです。

知識(概念)というのは面白いもので、相対的な関係のものが多いようです。

ネコとイヌの仲間の違いなどは最たるものです。

ネコとはどんなものと尋ねられると、イヌとの比較でその特長を述べるのは普通です。

ライオン、ヒョウ、トラ、ジャッカル、ハイエナ、オオカミ、ジャガー、チーター、キツネ、コヨーテ、タヌキをどちらに分類するかと問われると迷ってしまいます。

私はネコ科の仲間は爪の出し入れができる、夜行性のものが多い、ジャンプ力がある、毛繕いするなどで、イヌ科の仲間と区別しています。

ただタヌキがイヌ科というのには驚きました。

「Flora of Mikawa」のタカサブロウには「キク科 タカサブロウ属。別名モトタカサブロウ。花期7~9月。高さ10~60㎝。1年草。生育場所は水田、道端、湿地、畑。分布は在来種、本州、四国、九州。アメリカタカサブロウとの分類がはっきりしなかった頃はタカサブロウと呼ばれていました。最近はアメリカタカサブロウと区別し、モトタカサブロウとも呼ばれている。タカサブロウの和名は高三郎という人が、この草の茎を使って文字を書いたという説と、古名のタタラビソウが転訛したものという説があり、はっきりしない。モトタカサブロウは東アジアの湿潤温帯地域を起源とし、少なくとも弥生時代には日本にあったとされる史前帰化植物と推定されている。茎は赤紫色で、伏した剛毛があり、下部は横に這い、枝分かれし、上部は直立する。葉は対生し、柄がなく、基部に向かって幅がしだいに狭くなり、基部はやや広がる傾向がある。葉の鋸葉はアメリカタカサブロウより細かく、やや不明瞭。鋸葉の先端が赤みを帯びることがある。頭花幅約7㎜。総苞片は2列で、先が三角状に尖り、アメリカタカサブロウより幅が広くて丸みを帯び、上から見ると、総苞片の間が比較的狭い。」と記されています。

実際に撮った写真を見ても区別できません。

今のところモトタカサブロウか、北アメリカ、南アメリカ原産のアメリカタカサブロウか分かっていません。

「Flora of Mikawa」のアメリカタカサブロウには「日本では1981年に梅本信也氏によって見つけられた。」と記されています。

新しい帰化植物が日本に入ってくると、一気に増えていくのを見ているので、アメリカタカサブロウではないかと予想しています。

これから少しずつ生態など学んでいきたいと考えています。

(キク科 タカサブロウ属)

カモ撮りこうちゃん