9月に入ってウスバキトンボを多く見かけるようになった!
校庭跡で飛び交うウスバキトンボ
ウスバキトンボ
コシアキトンボ
小さい頃からウスバキトンボを見かけていました。
道路の上空を何匹かが同じ場所を飛び交っています。なかなか子どもには捕れないトンボでした。
加えて真夏の陽射しが照りつける暑い日の午後というイメージがつきまとっています。
2021.2.15づけのblog「ウスバキトンボの生態の疑問?」で、ウスバキトンボはシオカラトンボやギンヤンマとは違って南方系のトンボで、日本国内で秋に産卵した幼虫が冬を越せないと述べました。
そこで毎春、八重山諸島などから北上していきます。
国内で産卵し羽化を繰り返しながら北上していきます。
産卵数は多く羽化するまでの日数も短いので、それを繰り返しながらウスバキトンボは北上していきます。
蟹江周辺では8月初旬の真夏にウスバキトンボを見かけていたと思いこんでいたのですが、観察していると7月末から8月初旬のウスバキトンボの数は多くないのです。
多く見かけるようになったのは8月下旬から9月に入ってからです。
今年はなぜか9月に入ってコフキトンボ、ギンヤンマやコシアキトンボなどはめっきり見かけなくなりました。
例年より極端な感じです。
飛島村ではまだショウジョウトンボはみられますが、季節の移り変わりを感じています。
8月下旬から9月上旬にかけてウスバキトンボの数が多くなってきたようです。
日光川の日光大橋近くの土手の上で何匹かのウスバキトンボを見かけました。
9月上旬に福原輪中の福原分校の校庭跡で、たくさんのウスバキトンボが飛び交っているのを見かけました。
かなりの数が飛び交っていたのです。
コシアキトンボの例から類推すると、集団で飛び交っているのは未成熟の個体だと思われます。
コシアキトンボの場合には腰の色がみな黄色いからです。
成熟してくると白くなるので、これらの飛び交っているコシアキトンボは未成熟だと分かります。
同様にウスバキトンボが校庭跡でたくさん飛び交っているのは、未成熟のウスバキトンボたちだと思われます。
北上してきた親が産卵した卵が、この付近で孵って羽化したばかりではないかと思われるのです。
その為トンボの数も多いのではないかと思われます。
これらのウスバキトンボが北上していくかは分かりませんが、成熟して産卵してヤゴが羽化するのは10月中旬過ぎになるでしょう。
ヤゴが羽化して産卵してもその卵は冬を越せないのではないかと思われます。
地球温暖化が進めば、ウスバキトンボが産卵した卵が国内で冬を越して羽化できるようになるかも知れません。
自然はこうした壮大な実験を、ウスバキトンボで行っているように思えてなりません。
それは種を残せるかであって、個体の命を考えていないのは、他の動物の例でも同じです。
自然はある意味でとても残酷だなぁと思ってしまいました。
(トンボ科 ウスバキトンボ属)
カモ撮りこうちゃん