コフキトンボの交尾から産卵までのプロセスを撮った!
交尾態で飛翔する
オスがメスを離す
近くでメスの産卵を警護する
メスの産卵を離れて警護する
飛島村の金魚養殖池にはギンヤンマ、ショウジョウトンボ、コフキトンボやシオカラトンボが生息しています。
放置されている養殖池はトンボたちの絶好の生息場所です。
池は浅く、天敵になる魚もほとんどいません。
ところどころ抽水植物や水草が生えているところもあります。
トンボたちにとっては子孫を繋ぐ重要な場所になっています。
ギンヤンマやシオカラトンボは早くから発生し遅くまで見られます。
長期間見られるトンボです。
集団レベルの発生で見るとコフキトンボが6月末頃から発生し出し、ショウジョウトンボはそれよりは遅く発生しているようです。
年によって発生数の多少が見られます。
昨年(2021年)のコフキトンボの発生数は多かったのに今年はそれほどではありません。
シオカラトンボは今年多いようです。
ギンヤンマとショウジョウトンボは例年並みといったところでしょうか。
トンボの交尾態や産卵の様子の写真を撮りたいと歩き回っています。
トンボは産卵前に交尾態(輪になる)にならなければなりません。
オスの副性器からメスが精子を受け取るためです。
交尾態といってもトンボによって習性の違いがあります。
ギンヤンマやシオカラトンボは交尾態になると、草の葉などにとまりながら、長時間じっとしています。
それからギンヤンマは連結態になって産卵のために飛び回ります。
シオカラトンボは交尾態のまま飛翔もしますが、とまっているところでオスがメスを離すと、メスは暫くじっとしています。
オスが空中で見張ります。
その後メスが単独で産卵し出すと、オスは警護します。
コフキトンボは交尾態で飛翔します。
オスがメスを離すと、メスは即座に産卵し始めます。
ショウジョウトンボも空中で交尾態になりますが、一瞬でオスとメスが離れます。
交尾態で飛翔している場面の写真をちゃんと撮れた例(ためし)がありません。
すぐメスは産卵し始めますが、ここでもオスが警護します。
先日飛島村服岡の養殖池で交尾態のコフキトンボが飛翔していました。
カメラで連写しましたが、オスがメスを離すと、メスは近くの水草があるところで産卵し始めました。
オスはメスの産卵の様子を近くで見ながら警護しています。
数秒間オスは近くにいましたが、今度は離れた場所に移動して空中でホバリングしながら産卵を警護しています。
カメラからビデオに撮影を切り替えました。
動画ではメスが懸命に産卵している様子が写っています。
メスは闇雲に水面に産卵するのではなく、目標物を決めてその近くで産卵しています。
これも習性のようなのです。
いつも目にしているコフキトンボの産卵のプロセスをきちんと撮れたのは初めてかもしれません。
全くの幸運でした。
(トンボ目 トンボ科 Deielia属)
カモ撮りこうちゃん