飛島村の金魚養殖で考えたこと
養殖池の金魚
暑さと酸素不足で死んだ金魚
養殖池のテグスにかかったカモたち
愛知県弥富市は昔から金魚養殖で有名です。
金魚の産地は時代と共に変わってきたようですが、三大産地といえば弥冨、江戸川と大和郡山と言われています。
小さい頃フナの稚魚を四手網やザルでたくさん捕りました。
すると稚魚の中に尾ビレがとても長いものや、鱗がなく内臓が透けて見えるものもありました。
また仙台に住んでいた時、山形県と宮城県の県境近くの魚取(ゆとり)沼に鉄魚が住んでいると聞いて探しに行ったこともありました。
フナなのに尾ビレが長いもので、金魚の祖先ではないかといわれていました。
その沼を見つけられず帰ってきたのでした。
尾ビレの長さだけでなく、金魚の多くは尻尾が3つに分かれています。
4つや5つのものもあるようですが、そこが鉄魚とは違っています。
自然交配によるものか、人工交配によるものか分かりませんが、突然変異によって尾ビレが3つに分かれたようです。
それは中国の明の時代で、室町時代(1502年)にその金魚が日本に入ってきて、江戸時代から品種改良が行われて今に至っているようです。
弥富市内にも金魚養殖池がありますが、飛島村三福周辺もたくさんの池があります。
2021.11.2づけのblogには、金魚養殖している女性高齢者と話をしたことを載せました。
また他に次のような話もしました。
「三福の金魚養殖は今では2軒だけで、担い手となる子どもたちが継がなくなってきている。息子は銀行員だが、上から指示されて仕事するよりは、自分で好きなようにできる金魚養殖をやったらとずーっと勧めていたが、やっと仕事を辞めて養殖の仕事をするようになった。」と話していました。「この仕事でも銀行に勤めていた時より収入は良いのですよ。」と話してくれました。
「いくらくらいの収入になるのですか。」と尋ねると、それには応えませんでした。
その様子からはかなりの収入になるようでした。
養殖池は全ての池が使われているわけではなく、使っていた池の水を抜いて稚魚を他の池に移動させてから乾燥させます。
しばらくして石灰を蒔いて消毒します。
少し経つとそこに水を入れて、また稚魚を入れて育てます。
金魚を育てる池には上にテグスを張り、池の水面近くにはネットを張りしてカワウ、カモ類やサギから守っています。
稚魚を産卵させる親魚は自分の家で育てているとのことです。
いろいろの親を交配させて稚魚を産卵させます。
池を見ていると、色々雑多な稚魚が見られる池もある一方、黒いデメキンだけのものもあります。
育てた稚魚は一括して買い取ってもらって、その金魚を選別するのは別に専門家がいるようです。
選別から漏れた金魚を縁日の金魚掬いなど使われているのですね。
天候に左右される金魚養殖も、見ていると大変だろうなと思ってしまいました。
(コイ科 フナ属)
カモ撮りこうちゃん