田んぼの周辺でクサネムをたくさん見かける

小さい頃にクサネムを見かけた記憶はありません。

最近は田んぼの畔や田んぼの中にたくさんのクサネムを見かけます。

そんなことからクサネムは外来植物ではないかと思ったのです。

でも色々な資料を見ていると、外国産とは記されていませんでした。

クサネムはマメ科の植物で、秋になると背が高くなって茎が太く硬くなり、田んぼの厄介者だと思われます。

マメ科特有の薄いクリーム色の蝶形で可愛らしい花を咲かせます。

馬鹿の一つ覚えで、「マメ科の葉は三つ葉か羽状複葉のどちらか」と思い込んでいますが、クサネムは羽状複葉の仲間に入ります。

数年前までクサネムをカワラケツメイだと思い込んでいました。

カワラケツメイは1584年の小牧・長久手の戦いで徳川勢と豊臣勢が戦った蟹江城があり、その際にカワラケツメイ茶とその粥をすすった記録があるようです。

その城跡にはカワラケツメイが植えられています。

蟹江町の歴史民俗資料館でケツメイ茶をご馳走になったとき、「カワラケツメイはそこら中にありますね。」と言ってしまいました。

それはクサネムだったのです。

そのカワラケツメイは愛西市の福原輪中の木曽川堤防沿いで見かけました。

なかなか見かけることができない植物で、自然環境が変わって生息場所が少なくなってきているようです。

草刈りした後2年ほどカワラケツメイを見かけていません。

カワラケツメイはマメ科なのに「野草・雑草の事典530種」(金田初代 洋一郎西東社)には五弁花を咲かせると記されています。

マメ科の例外ですね。

上述の本には「クサネムの軟らかな円柱形の茎は無毛でよく分枝し、短い柄を持つ羽状複葉の葉が互生します。葉腋に短い花序をだし、小さな蝶形花を2~3個ずつ開き、花後に6~8個の節がある線形の豆果を結びます。名は、草本で、軟らかな葉が樹木のネムノキに似ているという意味です。ネムノキ同様、暗くなると小葉が閉じる睡眠運動を行います。」と記されています。

昼間しか写真撮りに出かけないので、夕方から夜に小葉が閉じる睡眠行動は実際には確認していません。

今度確かめたいと思っています。

またウィキペディアには「アジア、オーストラリア、アフリカに分布する。日本では北海道から九州までの全国に広く分布する。~中略~ キタキチョウの幼虫の食草となっているため、成虫の姿もよく見られる。」と記されています。

モンキチョウなどキチョウの仲間はマメ科が食草なので、キタキチョウもマメ科のクサネムを利用しているようです。

そこら中で見られるクサネムは綺麗で可愛い感じの植物ですが、限度を超える繁殖は、厄介な存在になるのだろうなと思ってしまいました。

(マメ科 クサネム属)

カモ撮りこうちゃん