オトメアゼナが普通に見られるようになってきた

子どもの頃には見かけなかった植物はたくさんありますが、その1つにオトメアゼナがあります。

6月末から7月にかけて、田んぼの苗を植えていなかったところに水面を被うように葉をだし白い花を咲かせています。

ヒシのように水面にびっしりという訳ではありませんが、ランナーのような枝を出して広がっています。

白い花は可憐な花ですが、その繁殖力は相当なものだと思います。

田んぼの風景が変わってしまったという印象です。

ウィキペディアには「オトメアゼナはオオバコ科に分類される植物の一種。世界中の熱帯、亜熱帯地域の広く分布する。日本では沖縄に定着している。多年草の水草で、肉厚な卵形の葉を持ち、対生する。花期は4~6月で、白色から淡紫色の花を咲かせる。水路・水田・池・湿地などの日当たりのよい環境であればどこでも生育する。世界各地で観賞用の水草に用いるために、輸入・販売等がされており、そうした飼育個体が野外に定着してしまっている。雑草として水田や水路に繁殖して、在来種の植物の生育を妨げる危険性がある。したがって、日本では外来生物法によって要注意外来生物に指定されている。」と記されています。

このオトメアゼナも人間が意図的に鑑賞用に持ち込んできたのが、広がってきたのですね。

EVERGREENには「茎はまばらに枝分かれしながら匍匐し、長さ30㎝程に伸びます。茎先は斜めに立ち上がります。葉は対生する単葉で、長さ7~15㎜、幅3~7㎜の倒卵状楕円形で肉厚です。葉腋から長さ1~1.5㎝の花柄を伸ばし、花を単生させます。~中略~ 果実は蒴果で長さ5㎜の卵形、微細な種子を多数含みます。」と記されています。

帰化植物でこれから繁殖してますます広がる気配を感じます。

大きな枠組みの日本の風景は変わりないように見えますが、それぞれを構成する要素は、昔と今では様変わりしてしまっていると痛感しています。

もっと生態系概念や外来動植物を導入することの是非を、社会全体で考えなければならない時期なのではないでしょうか。

先をどのくらい見通せるかどうか、これは社会全体の学力レベルの問題ではないかとも思ってしまいました。

(オオバコ科 オトメアゼナ属)

カモ撮りこうちゃん