ギンヤンマの連結産卵と単独産卵
蟹江周辺のトンボの種類は、子供の頃に比べると減っているように思います。
昔見たカトリヤンマ、チョウトンボやキイトトンボはほとんど見かけなくなりました。
知人もアオヤンマを見かけなくなったと話していました。
人間が自然環境を変えたからでしょう。
そうした中でもシオカラトンボやギンヤンマはたくさん見かけます。
またコフキトンボやショウジョウトンボもいることが分かりました。
ギンヤンマは小さい頃ギンヤンマ釣りをしたヤンマで、竹の先に木綿糸でメスをつないで、オスが縄張りを飛翔しているところで、ゆっくり回してやるとメスと連結しようと飛んできて繋がろうとします。
繋がるとそっと竹を地面に降ろすと、素手でオスを捕まえることができました。
この遊びは子供のころの強烈な想い出として今でも残っています。
蟹江に戻ってギンヤンマを久し振りに見て、綺麗なトンボだと改めて思いました。
全体が緑色でオスは胴の後ろ下が薄い青色です。
メスはそこが白いのです。
最近は写真や動画撮りにとどめています。
オスが縄張りを飛翔していると、カメラを向けますがほとんどうまく撮れません。
連結産卵している姿を見ると、これも写真を撮りたくなります。
何故だか分かりませんが、私にとって意義深いトンボなのでしょうね。
トンボによって産卵方法は違いますが、ギンヤンマは水中の水草や抽水植物の茎に埋め込み産卵します。
ほとんどはギンヤンマのオスがメスと連結して産卵しています。
連結産卵する前に交尾態になって、オスの副性器の精子をメスの尻尾の先端に送ってやる作業が必要です。
オスは自分の送り込んだ精子を卵子と確実に受精させて、メスの産卵を見届ける必要があります。
ギンヤンマのオスとメスの連結産卵は、ある意味で合理的な産卵方法だと思われます。
でもときどきメスだけの単独産卵の場面も見かけることがあります。
どうして単独産卵しているのか事情は分かりませんが、オスから精子を受け取っているはずなので交尾態になったはずです。
その後連結態になってから別れたのか、交尾態からすぐ別れたのか分かりませんが、結果的に単独になったのでしょう。
連結態になったギンヤンマのオスが、メスを離す場面を何回か見たことがあります。
産卵が終わったと判断したからか、気に入らなかったからか分かりませんが、オスがメスを離して飛び去ってしまいました。
メスはそこに置いていかれて水草に留まっていました。
産卵で疲れ果てている様子でした。
今回動画で撮った単独産卵のメスは、近くで連結産卵しているギンヤンマの近くで産卵していました。
擬人的にいうと、気が強いメスのような素振りに見えました。
自分で好きなように産卵している感じです。
少し感情移入が強すぎる解釈でしょうね。
本当かなー。
(トンボ目 ヤンマ科 ギンヤンマ属)
カモ撮りこうちゃん