チョウゲンボウの様子を見に来たキジバト
冬によく見かけるチョウゲンボウですが、夏に見かけることは稀な印象があります。
チョウゲンボウが餌として狙うのは、イナゴなどのバッタ類とネズミなどです。
冬には小鳥を狙うといわれていますが、その場面を今のところは見かけていません。
先日弥富市海屋の麦畑の刈り取りが終わった畑付近の電柱で、チョウゲンボウを見かけました。
当日は30度を超えている暑い午後でした。
電柱の上でじっとしていましたが、突然飛び立って畑に降りたと思ったら、すぐ飛び立って電柱近くの電線にとまり、捕った獲物を啄んでいました。
食べ終わるとまた電柱に飛んできてとまりました。
するとキジバトの1羽がその電柱近くの電線に飛んできてとまって、チョウゲンボウの様子を見ています。
するともう1羽が飛んできて、チョウゲンボウがとまっている電柱の他の場所にとまりました。
じっとチョウゲンボウを見ています。
その様子を見て驚いてしまいました。
チョウゲンボウは猛禽類の仲間で、鳥たちにとっては天敵です。
ハヤブサやオオタカはその餌としてハトを狙います。
実際にハヤブサがカワラバトを狩って啄む姿を間近で見たことがあります。
空中で掴んで電柱の上で、長時間をかけて啄んでいました。
その時の顔つきは猛禽だなあと感じさせるものでした。
同じ猛禽類のチョウゲンボウに対して、キジバトが近づくとは考えていませんでした。
動画に撮りましたが、体の大きさはキジバトの方がやや大きい感じです。
キジバトが近くでとまると、チョウゲンボウは後ろを向きながらときどきキジバトを見ます。
キジバトの方は正視しているようです。でもチョウゲンボウは何もなかったようにそこに留まっていました。
キジバトは自分の縄張りに入ってきたチョウゲンボウを追い出したいのでしょうか。
そんな感じに見えました。
そこにハヤブサやオオタカがとまっていたら、きっとキジバトは近づけなかったのではないかと思われます。
チョウゲンボウがバッタ類やネズミしか捕らず、自分に襲いかかってこないことを知っているのでしょう。
そのうちに近くの電線にカワラヒワが1羽飛んできてとまりました。
カワラヒワはチョウゲンボウが来ると、近くの電線にとまって様子を見ることがたびたびあるのです。
こうした状況から、天敵の関係といっても単純なものではなく、いろいろな野鳥間の心理的な闘いがあるように見えて仕方ありませんでした。
(チョウゲンボウ ハヤブサ目 ハヤブサ科)(キジバト ハト目 ハト科)
カモ撮りこうちゃん