タガラシとキツネノボタンの区別がなかなかできない
キツネノボタン
タガラシ
春になると用水路の地面や壁の縁に黄色い花が咲く植物があります。
タガラシです。
私は天童にいた頃野山や叢を歩き回っていて、似ている花を単純にキツネノボタンと思い込んでいました。
蟹江周辺でキツネノボタンだと思われる植物が、3月末から4月に入る頃用水路でたくさん見かけるのです。
それも数本というよりは群生して咲いています。
これはキツネノボタンなのだろうかと疑問に思うようになりました。
それがタガラシだったのです。
見れば見るほど似ていて区別できません。
どちらもキンポウゲ科のキンポウゲ属で葉の感じも似ています。
他に似ているものにキンポウゲ(ウマノアシガタ)がありますが、これは茎が長くのびるので、この両者とは区別できます。
ただ6月中旬になって海津市のハリヨ公園でキツネノボタンと思われる植物を津谷川脇の叢で見かました。
咲く時期がタガラシとキツネノボタンでは少しずれているように思われます。
今のところタガラシとキツネノボタンを区別する違いは、咲く時期と実の形です。
タガラシは実が楕円形なのに、キツネノボタンは金平糖のような形をしています。
それぞれ小さな実が集まる集合果です。
でも咲く時期が重なっているのと、実のでき方が説明通りでないものがあって実際にはなかなか区別できないままでいます。
「日本の野草」(林弥栄編 山と渓谷社)のタガラシの項目には「水田や溝などに生える越年草。茎は高さ30~50㌢になる。黄色の花は径1㌢ほどあり、集合果は長楕円形で長さ8~10㍉ある。和名は田辛しで葉に辛みがあることによる。花期 4~5月 生育地 水田 分布 北、本、四、九」と記されています。
BOTANICAの「キツネノボタン」には「湿った土地を好み、田んぼのあぜ道や川のほとりなど、湿り気のある道ばたに咲きます。~中略~ 日本列島や朝鮮半島南部(韓国)に生育する植物です。~中略~ 1センチほどの大きさの黄色い五弁花で、花びらには光沢があります。花びらのクチクラ(表皮の膜、キューティクル)がデンプンを含んでいて、光に反射します。~中略~ 種が集まっている集合果です。一つ一つの果実『痩果(そうか)』は扁平で、端が反り返っています。薄い果皮が種を包んでいます。~中略~ 茎や葉っぱの折れ口から出る汁液は、ラヌンクリンという成分です。ラヌンクリン(ranunculin)は葉や茎を折ったときに分解されて、プロトアネモニンという物質を作ります。有毒です。皮膚や口中の粘膜に触れると腫れあがることがあります。」と記されています。
私はキンポウゲの仲間は毒草と思い込んでいて、葉の形で判断しています。
ニリンソウなどは春の山菜として食べているようです。
怖いけど食べてみたいのでしょうかねー。
(キンポウゲ科 キンポウゲ属)
カモ撮りこうちゃん