キュウイフルーツにはオスとメスの木があるらしい
蟹江周辺の弥富市海屋の畑や佐屋川の土手下の畑でツル状のキュウイの花を見かけました。
キュウイの葉はブドウのそれと似ている感じです。
大きくなった葉を見ると、キュウイかどうかはすぐ分かりますが。
それらはオスの花だったようで、後日見に行ったところ実をつけていませんでした。
同時期に蟹江の西之森近くの農家の庭でもキュウイの花を見かけました。
花の様子が前回のオスの花と違っていて、花の中心部の子房の先にメシベ(?)がたくさん生えています。
花が終わる頃で枯れている花もありました。
そこで写真と動画を撮りました。
1か月後実がなっているか見に出かけました。
するとウメに似た実がたくさんなっていました。
「庭木図鑑 植木ペディア」には「中国を原産とする原種(チャイニーズ・グーズベリー)がニュージーランドにおいて改良されたできた果樹。実の質感や形状が同国に生息する鳥『キュウイ』に似るとして命名された。ちなみに鳥のキュウイはニュージーランドの『国鳥』であり、翼が退化した飛べない鳥として知られる。~中略~ 大量かつ安定的に果実を栽培できるのは、関東地方以南の暖地とされていたが、近年では東北、北陸でも栽培できる。雌雄異株であり、実を収穫するには両方の株を揃える必要がある。また、交配は虫によるが、確実に実をならせたい場合は人工授粉を行う。キュウイは、とにかく成長が早く、ツルが伸び放題になりがち。良かれと思って伸ばし放題にすると、実が成熟しにくくなる。冬に枝を整理し、夏に芽かきをするなどして繁茂を抑える必要がある。」と記されています。
キュウイの実を生らせるにはオスとメスの木を植えなければなりませんが、西之森の農家の庭にはオスの木はありませんでした。
それでも実がたくさんなっていました。
遠くから花粉が運ばれてきたのか、昆虫が運んでくれたのでしょうか。
花の中に雄しべと雌しべがあって受粉できる両性花があります。
観察していると、それでも基本的に自家受粉を避ける工夫がなされています。
園芸植物やイネやコムギなどの作物の中には自家受粉しているものが多いようですが、均一でなければ価値が損なわれることから、自家受粉するものを品種選択してきた可能性があります。
キュウリやスイカは同じツルに雄花と雌花が咲きます。
交互に花を咲かせていくようです。
これも他家受粉を期待しての工夫だと思われます。
また完全にオスの木とメスの木に分かれているものがあります。
イチョウ、ヤマモモやキュウイなどはこれらの中に入ります。
イチョウ、ヤマモモやキュウイは、完全に他家受粉だけを行おうとする戦略のようです。
風や虫などの媒介がなければ受粉は無理だと思われるのに、こうした戦略を選択したのですね。
キュウイの雄花が近くになくても、あれほどの実がなるのが納得できかねています。
とにかく不思議ですー。
(マタタビ科 マタタビ属)
カモ撮りこうちゃん