本当に小判がぶら下がっているようなコバンソウ

蟹江周辺の日光川の土手や道端の縁で見かけます。

たまに見かけるというのではなく、歩いていく先の縁に沿って見かけるのです。

その小判がぶら下がって見られるのは5月中旬の今の時期です。

何十年も前に叢でこのコバンソウを見かけたことがあります。

またいわき市では民家の庭に植えてありました。

その当時は今ほど見られる訳ではなかったのです。

小学2年生の娘が詩をいくつも書いたので、まとめて小冊子にしたことがあります。

そのタイトルを「コバンソウの詩(うた)」としました。

その当時は、その小判がぶら下がっている風情が珍しく新鮮だったからだと思います。

「三河の野草」には「イネ科コバンソウ属、別名タワラムギ、花期は5~7月、高さ30~70㎝、生活型1年草、生育場所は海岸、砂地、草地、道端、分布は帰化種 ヨーロッパ、北アフリカ原産。和名の由来は小穂が小判や俵に似ていることから。明治時代に観賞用として輸入され、野生化したもの。全体に無毛。葉は幅1~7㎜、薄く柔らかで、鋭頭。葉舌は長さ1~4㎜の薄膜質。花序は長さ2~10㎝。広円錐形、細い枝先に垂れ下がるように1~14個/花序の小穂をつける。小穂は長さ10~20㎜の長卵形、小花を12~19個もつ。苞頴は長さ4~7㎜、5~9脈ある。~中略~ 果実は長さ2.2~2.5㎜の倒卵状円形。褐色、無光沢。2n=14」と記されています。

またヒメコバンソウについては「ヨーロッパ、北アフリカ、西アジア原産。別名はスズガヤ。道端、荒れ地に生える。和名の由来は小穂がコバンソウに似て小さいことから。日本には江戸時代に渡来し、現在は日本各地に帰化し、普通に見られるようになっている。~中略~ 果実は長さ0.8~1㎜。2n=10、14。花期は4~6月。」と記されています。

ヒメコバンソウはコバンソウより早く、日本にやってきたのですね。

驚きました。

私の印象では、目立たないのですがヒメコバンソウはどこでも見られる感じがしています。

このコバンソウやヒメコバンソウの繁殖力は、何十年かのうちに生態的な位置を得て収まるのでしょうか。

コバンソウは鑑賞用やドライフラワーにする目的で移入されたようですが、何でも簡単に面白いから、綺麗だから、便利だからと移入することは地球の生態系に好ましいことなのかと疑問に思ってしまいます。

今ほど人の交流で世界が近くなってきた時代はありません。

その結果として新コロナも世界中で蔓延しています。

過去にはコレラ、ペストや梅毒も地方の風土病だったものが、人の交流で拡散した歴史があります。

植物も同じような現状でないかと思われます。

よく考えてみたいものですね。

(イネ科 コバンソウ属)

カモ撮りこうちゃん