ヒバリは春に地上でも囀るらしい

蟹江周辺では秋から冬にかけてヒバリが数羽の群れで行動するのを時々見かけます。

今も似ているタヒバリとヒバリの区別ができないままでいます。

タヒバリはセキレイ科で、ヒバリ科のヒバリに比べてセキレイの体型に似ています。

でも羽の色合いはとても良く似ていてなかなか区別できません。

ヒバリは秋から冬には畑や土起こしした田んぼで、いつも数羽で行動しています。

タヒバリはそれより多い群れで川の土手や川べり付近にいることが多く、危険を感じるとすぐ飛び立ちます。

採餌場所も重なるところもあるものの基本的には違いがあるようです。

飛島村では2月を過ぎると小麦が葉を出し始め、穂が出る4月になると一面が青々とした麦畑になります。

この地域では農家から請け負った株式会社や農協が大型機械を使って大規模農業をしています。

そして計画的に区画を決めて稲作、麦作と野菜などを作りわけています。

年ごとに輪作の弊害をなくすためか、作物を変えていくようです。

昨年の田んぼが今年は麦畑になります。

たくさんの区画がいっぺんに変わるので風景が様変わりします。

そんな麦畑の上でヒバリが空高く舞い上がって、独特の囀りをしているのを見かけます。

しばらくして麦畑の中に降りていきます。

小さい頃はこうしたヒバリの囀りを聞くと、春が来たと実感したものです。

囀りは自分の縄張りを主張する行動と言われています。

この時期に見かけるヒバリの多くは番いになっています。

畦道で餌を探している1羽を見かけると、近くにもう1羽いるのが普通です。

いつも麦畑から飛び立ち空高くホバリングしながら囀る様子を写真や動画に撮りたいと思っているのですが、今のところ素人写真家なので撮れないままでいます。

ある日農道のアスファルト道路上に1羽のヒバリがいました。

すると空中で鳴いているのと同じように囀り始めたのです。

それを聞いて驚きました。

ヒバリは空高くで囀るものと思い込んでいたからです。

その方が他のオスからも目立ち、囀りも遠くまで届いて効率的だと思われます。

それなのに道路上で囀るなんてと思ってしまいました。

それを見た瞬間、麦畑付近でヒバリの囀りを聞いた経験が何度かあったことを想い出しました。

その時は車をとめて空を見上げたのですが見当たりませんでした。

麦畑の中で囀っているとは考えていなかったからです。

ヒバリに詳しい人ならヒバリが地上で囀ることを知っているでしょうね。

これまで思い込んでいたヒバリの囀り方の考えを覆された経験になりました。

1つの事実が知識を変える契機になる良い例といえるでしょうね。

(スズメ目 ヒバリ科)

カモ撮りこうちゃん