キタテハがタンポポの花の蜜を吸っていて驚いた

2022.3.19付けのblogで、春になるとモンシロチョウやモンキチョウは咲き出したタンポポの花の蜜を吸っているのに、キタテハが吸っている場面を見たことがないと書きました。

キタテハは成虫で越年するチョウで、秋口や冬の晴天で風がない日には、雑木林の南側の陽当たりの良い地面に降りて体を温めているのを見かけます。

冬を蛹(さなぎ)で過ごすモンシロチョウやモンキチョウと違ってその生態や習性も異なっているので、その食性からタンポポの花を吸わないのではないかと考えていました。

ここ5年程観察していますが、川の土手でキタテハがタンポポの花の蜜を吸っているのを見かけたことがありませんでした。

春の中頃にヒメジョオンの花の蜜を吸っている写真を撮ったことはありました。

キタテハは個体維持のエネルギーをどこから得ているのか、とても不思議だったのです。

蟹江周辺では柑橘類が植えられていてそのまま放置され、その実は木の周りに落ちたまま腐ってしまっている場面がたくさんあります。

そんな腐りかけた柑橘類の実の汁を吸いながら生きているのかなと思っていたのです。

ところが数日前に海屋の善田川の土手でたくさんのニホンタンポポが咲いているところに、キタテハが飛んできてタンポポの花にとまり、蜜を吸い始めました。

私はとても驚いて写真と動画を撮りました。

しばらくするとそこから飛んで、別のタンポポの花にとまってまた蜜を吸いだしたのです。

そんなことを数回繰り返して、飛び去って行きました。

キタテハも個体維持のエネルギーをタンポポの花の蜜から得ていたのですね。

とても驚きました。

一般的に春に咲く花にチョウが集まると思われているので、だれでもキタテハもタンポポの花に集まると考えるでしょうが、私の5年程の観察ではそんなことがなかったのです。

でも見ていなかっただけで吸っていたのですね。

今回のことでこれまでの認識が変更されるのは、1つの事実によることを体験として学ぶ機会となりました。

それを考えると収穫のあったキタテハの吸蜜行動でした。

(タテハチョウ科 キタテハ属)

カモ撮りこうちゃん