カワトンボに出会った その1

小さいときからハグロトンボは知っていました。

黒い翅をヒラヒラさせながら飛び、尾が金緑色の細長いトンボです。

イトトンボより大きくよく追っかけたものの捕まえた記憶はありません。

そのハグロトンボも最近は見かけなくなりました。

天童に住んでいたとき、谷川やその付近で同じハグロトンボのような翅が透明だったり少し半透明の茶色で、尾が金緑色や白く粉をふいたようなトンボが、葉にとまっているのを見かけました。

中学生の頃、友人たちと三重県菰野町の朝明にキャンプに行ったとき、同じようなトンボを見かけたことがあって、谷川にはハグロトンボのようなトンボがいると思い込むようになっていた同じトンボでした。

そのトンボがカワトンボです。

天童のアパートから車で数分の北斜面の小川が流れる叢でも見かけたし、山形市の高瀬地区の谷川沿いではたくさん見かけました。

谷川沿いの植物の葉や川の岩にとまっているカワトンボはとても絵になります。

カワトンボ科の仲間には何種類かあってニホンカワトンボ、ミヤマカワトンボ、アサヒナカワトンボ、アオハダトンボ、ハグロトンボがあると言われています。

ハグロトンボは小さいときから知っているので何となく区別できます。

アサヒナカワトンボとアオハダトンボは生育地に当たっていないので、それも外れます。

するとニホンカワトンボとミヤマカワトンボを見ている可能性があります。

撮った写真を比べて、多分これがニホンカワトンボかな、こっちはミヤマカワトンボかなという程度で定かでありません。

「日本のトンボ」(尾園暁 川島逸郎 二橋亮 文一総合出版)では、共に山形県は生育域で重なっています。ニホンカワトンボは「平地~丘陵地の近くに樹林のある抽水植物や沈水植物の繁茂する清流。卵期間2~3週間程度、幼虫期間1~2年程度(1~2年1世代)。幼虫で越冬する。翅色に多型が見られ、オスは橙色翅、淡橙色翅、無色翅の3型、メスは淡橙色翅、無色翅の2型があり、地域によって異なる。」となっています。ミヤマカワトンボは「丘陵地~山地の樹林に囲まれた渓流。卵期間2週間程度、幼虫期間2~3年程度(2~3年1世代)国内均翅亜目中、最大の種。国内のトンボの中では例外的に縁紋が存在せず、メスには偽縁紋と呼ばれる白い斑紋が現れる。オスメスともに翅は赤褐色で後翅の濃褐色斑がある。体色は斑紋の地域差がほとんどない。」となっています。

大きさが指標になりえますが、実際のところ並んでいることはないので比較できません。

後は翅の色合いや斑紋の有無でしょうか。

是非区別したいと思っていますが、焦らずに見比べていこうと考えています。

(カワトンボ カワトンボ科 カワトンボ属)(ミヤマカワトンボ カワトンボ科 アオハダトンボ属)

カモ撮りこうちゃん