五条川で数年前に見かけたヒドリガモの雑種を見かけた

久し振りにあま市と清須市の境に近い五条川にカモの写真を撮るために出かけました。

例年マガモ、オカヨシガモ、コガモ、ヒドリガモやヨシガモが見られるからです。

数日前に書いたヨシガモのところで、ヨシガモが越冬するのは局地的らしいと書きました。

これまでヨシガモを日光川以外には五条川でも見かけていたので、今年も来ているか確かめたい気持ちもありました。

実際にはヨシガモは1羽しか見かけませんでした。

それに比べて以前よりヒドリガモはかなりの数来ていました。

その中に雑種だと思われるカモも1羽見かけたのです。

このカモは2019年の3月~4月に見かけていた同じ個体のようです。

とても吃驚しました。

あれから3年経過しているのに同じ場所に来ているのです。

3年前見かけたときは、何羽かいたヨシガモとも一緒に泳いでいる姿を写真に撮りました。

ヨシガモの数は減っていますが、そんなことからヒドリガモとヨシガモの雑種ではないかと考えていました。

この事実からいくつかのことが確認できます。

①善田川のマガモとヨシガモの雑種と思われるカモ同様に、カモたちは毎年同じ場所に越冬しにくる可能性が高いという証拠立てになったことです。

②五条川の雑種ガモは、ヒドリガモのメスが卵を産んだと思われます。というのは、水禽類は生まれると数時間で刷り込み(インプリンティング)学習が起こるので、ヒドリガモの親に刷り込まれ、その延長線上でヒドリガモの種にすり込まれた可能性があります。

父ガモは緑の部分と尻尾の感じからヨシガモではないかと考えています。

今回この雑種ガモを見ていると、泳ぐのもヒドリガモと一緒、土手の叢で採餌しているのも一緒でした。

1羽だけ見かけたヨシガモも泳いでいるときはヒドリガモの群れと一緒でしたが、採餌のときはそうではありませんでした。

やはり種による行動や習性に違いがあるのかも知れません。

このヒドリガモの雑種ガモの写真をフェイスブックに投稿したら、視た人からアメリカヒドリとのハイブリッドかも知れないと示唆されました。

「日本のカモ 識別図鑑」(氏原巨雄 道昭 誠文堂新光社)のアメリカヒドリの図や写真を見ると、顔の緑の部分はとても似ています。

ただ顔の灰色が雑種ガモは茶色なので、もしかすると父ガモはヒドリガモの可能性も高くなったなあと思っています。

カモには雑種が多いと言われています。

私が歩き回っている範囲でも2羽見かけています。

越冬場所ばかりでなく繁殖地でも多種類のカモが混在して生活しているのかも知れません。

これらのカモが子孫を繋ぐことができるのか、自然がこうした雑種を作ることで遊んでいるのか、いつも不可思議だと思ってしまいます。

(ヒドリガモ カモ目 カモ科)

カモ撮りこうちゃん

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