少なくなったカシラダカはまだ見かける

前回(2021.2.5)カシラダカが世界的に減っていると書きました。環境破壊によるものか、寄生虫や病原菌によるものかは分かっていないようです。

減っているカシラダカですが、今年も蟹江周辺の何か所かで見かけました。

越冬のために来る鳥たちの行動は基本的には保守的です。

前年と同じ場所でまた見かけるのです。

来る時期は年によって多少ずれがあるようですが。

今年弥富市宝川の土手でカシラダカの小群を見かけたのは12月の下旬です。

コガモが10月初旬から来るのに比べると遅い時期です。

3月初旬には見かけなくなります。

木の梢にとまっていて、少し経つと土手に降りて採餌しています。

私が歩いていくと、急いで木の梢に避難します。

その数は10羽前後で小群です。

海津市南濃町早瀬の用水路のヨシ原付近に宝川よりは多くのカシラダカがいました。

木々の近くの田んぼ跡や畔で採餌していました。

カシラダカはスズメ目ホオジロ科の鳥で、ホオジロやアオジと似ていますが、最近になってやっと瞬間的に区別できるようになりました。

「日本の鳥百科」(柳澤紀夫 日本鳥類保護連盟)では「緊張すると冠羽を立てるので、この形から『頭高(カシラダカ)』と名付けられています。ユーラシア大陸北部の森林地帯に広く分布・繁殖していて、日本には冬鳥として渡来し、農耕地、河原、林縁などに生息しています。エサは地上で探すことが多く、小さな草の種子を食べています。本州中部以南で越冬し、本州北部、北海道で渡りの時期に通過する旅鳥です。近年では大群は見られなくなり(数十羽くらい)、ホオジロと一緒にいることがよくあります。」と記されています。

広い農耕地の真ん中で採餌しているのは見かけていません。

いつも近くに樹木がある近くの地上で採餌しています。

同じ科のアオジと一緒に採餌していることもありますが、避難先がカシラダカは梢、アオジはヨシ原やブッシュで、習性の違いを感じます。

ウィキペディアでは「国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは、2016年から危急種(VU)の指定を受けている。日本の高知県で、準絶滅危惧(NT)の指定を受けている。1970年代まで、ツグミなどと一緒にカスミ網で密漁されていた。~中略~ 岐阜県土岐市の八百屋で店頭で10羽で1束500円で販売されていたことが確認されている。」と記されています。

スズメと同じくらいの大きさなので、焼き鳥にしても「骨だらけ」で食べる部分はないでしょうね。

今は焼き鳥の材料はニワトリの部位なので、量や美味しさ共に断然よくなっていると思われます。

書いているうちに焼き鳥が食べたくなってきました。

(スズメ目 ホオジロ科 ホオジロ属)

カモ撮りこうちゃん