カラスは集団でタカをも攻撃する その3

蟹江周辺ではカラス(ハシボソカラス)はどこでも見られます。

人を恐れないことでは一番ではないでしょうか。

近づけば逃げますが、日本にやって来る冬鳥や夏鳥のように緊張し警戒している様子は全く見られません。

冬の畑や田んぼ跡で悠然と餌探しをしています。

一羽の時もありますが、秋から春にかけては集団行動する習性なので、余計に人を恐れなくなっているようです。

同じ生活領域にいる野鳥のスズメ、カワラヒワ、ヒヨドリ、ツグミ、ムクドリやキジバトなどには無関心ですが、タカの仲間が入り込んでくると、数羽で追いかけ始めます。

空中を飛んでいるときは2羽で追いかけますが、途中で1羽になっても空中高くまで追いかけることがあります。

タカは猛禽類で一番強い鳥だとずーっと思っていました。

でもカラスにいつも追われている光景ばかりを見かけます。

特にノスリやトビは格好の攻撃対象です。

オオタカはカラスと同じ位の大きさですが、カラスが数羽になって飛んでくるとやはり逃げ回ります。

カラスは知能が高いせいか、他のカラスとの連係プレーも素晴らしく、集団での組織的な対応でタカを攻撃しています。

YouTubeを見ると、オオタカがカラスを掴んで離さなかったり、啄んでいる場面を見かけますが、そんな場面は少ないと思われます。

オオタカの方からカラスに攻撃を仕掛ける場面は見ていません。

ハヤブサについては殆どハヤブサ自体を見かけないので分かりませんが、カラスが複数でも太刀打ちできないかも知れません。

私にはハヤブサは別格に見えるからです。

カラスはタカを追いかけるだけでなく、トビやミサゴが捕った魚や獲物を奪おうとやってきます。

奪い取ることも多々あります。

これもほとんど数羽で行います。

善田川の河口で、ヨシ原のある場所で1羽のカラスがオオタカの幼鳥を追いかけていました。

最初オオタカは攻撃を避けていましたが、突然反転すると、逆にカラスを攻撃し始めました。

カラスは追われて逃げ回り始めました。

そんな光景を見て、本当はオオタカの方がやはり強いのだなあと思ったものです。

カラスはオオタカの強さを知っているので、四六時中攻撃してカラスは危険で強いという印象をオオタカに学習させているのではないかとさえ考えてしましました。

そんなことを考える知能がカラスにはあるとしたら「カラス恐るべし」と言ったところですね。

カラスは知能の高さと集団行動で、蟹江周辺の生活領域に君臨する一番強い鳥だと思っています。

(スズメ目 カラス科)

カモ撮りこうちゃん