奥床しい風情を感じさせるヤマボウシ

東根市の水晶山の六角堂までの登山道脇にヤマボウシが咲いていたのを想い出します。

白い大きな花弁が目を引きます。

でもハナミズキと同じように、花弁ではなく総苞片で、真ん中の小さな丸い部分が花です。

でも私たちの考える花と同じ雰囲気ですね。

天童と仙台を結ぶ国道48号線沿いに、「ヤマボウシ」と書かれた旅館か保養所の名前の看板があったことを想い出します。

そんな名前をつけた人の感性の良さを感じたものです。

私の好みから言うとハナミズキよりはヤマボウシの方が風情をより感じます。

ハナミズキは1910年頃、東京市長だった尾崎行雄がワイントンD・Cにソメイヨシノを送った返礼として送られてきました。

ポトマック河畔のサクラとして有名ですね。

今ではハナミズキは街路樹や庭木として、春になると華やかな花(?)を咲かせてくれます。

私が済む団地の何軒かの庭にも植えられています。

それに比べるとヤマボウシはそれほど多く見かけません。

ヤマボウシそのものを知らないのかも知れません。

昔ヤマボウシを「ニホンハナミズキ」と聞いた記憶があります。

調べてみると「日本の樹木」(林弥栄編 山と渓谷社)には、ハナミズキを「アメリカヤマボウシ」とありました。

私の記憶違いだったかもしれません。

ウィキペディアでは「和名ヤマボウシの由来は、頭状の花序を僧兵の頭に、総苞片を白い頭巾に見立てた事によるとする説がある。~中略~ 日本では本州の東北地方南部から九州の屋久島まで、および朝鮮半島、中国に分布する。山地や野山にふつうに見られる。~中略~ 花期は5~7月。~中略~ 果実は集合果で、直径1~3㎝で球形、秋(9~10月頃)に赤く熟して、粘核性で甘みがあり食用になる。種子は大きさ約3㎜の乳白色で、1果に8粒入っている。~中略~ 街路樹・庭園樹・公園樹として用いられ、あまり大きくならないので庭木に向いている。春に葉に先立って花が咲くハナミズキと異なり、葉が出たあとに花が咲くヤマボウシは落ち着いた雰囲気を醸す。」と記されています。

見ていませんが街路樹にも使われているようです。

天童周辺で見かけたヤマボウシは北限のようです。

驚きました。

この赤い実は食べると甘いようです。

知人宅の庭のヤマボウシが秋に赤くなっていたのを想い出します。

その実をヒヨドリが食べに来ると話していましたが、是非食べておけば良かったと後悔しています。

ヤマボウシとハナミズキには次のような違いがあります。

①咲く時期 ヤマボウシは5月~7月 ハナミズキは4~5月

②葉の出方 ヤマボウシは葉が出てから花が咲く ハナミズキは花が先

③総苞片の形 ヤマボウシは先端が尖っている ハナミズキは先端に窪みがある

華やかさと奥床しさの違いを感じさせる両者です。

ハナミズキ科なのにねー。

(ミズキ科 ミズキ属) 落葉小高木~高木

カモ撮りこうちゃん

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