サナエトンボ科のコサナエだと思うけど
天童の原崎沼の「網張の里」という叢で、初めてサナエトンボ科のコサナエだと思う小型のトンボに出会いました。
見かけたのは5月中旬でした。
トンボの季節は夏だと思い込んでいたので吃驚しました。
その後6月に入っても何度も見かけました。
周りでみられるトンボの仲間にはヤンマ科、トンボ科、サナエトンボ科、イトトンボ科などがありますが、特にヤンマ科、トンボ科、サナエトンボ科を分けるには、いくつかの特長で区別できます。
ヤンマ科のオニヤンマやギンヤンマなどは大型で、とまるときに草や木にぶら下がってとまります。
それに対してシオカラトンボやコフキトンボなどのトンボ科とサナエトンボ科のトンボは、枝の先端などに水平にとまります。
例えばサナエトンボ科のウチワヤンマはヤンマという名前がついていますが、木の枝に水平にとまります。
大型なのでヤンマという名前をもらっているのでしょう。
サナエトンボは田植え時期から見られるのでついたと思われますが、トンボ科やヤンマ科との違いは、頭の複眼がくっついているか、離れているかで区別できます。
トンボ科やヤンマ科は複眼がくっついているのに、サナエトンボ科のトンボは離れているのです。
この違いを知っていれば、区別することは割りと簡単です。
似ているトンボといっても、形態や習性が違うことに面白さを感じています。
サナエトンボ科かどうかは簡単に分かるのですが、科の中で似ているトンボがたくさんいて未だに区別できません。
多分見かけたトンボは、コサナエだと思うのですが自信がないのです。
「日本のトンボ」(尾園暁 川島逸郎 二橋亮 文一総合出版)では「分布は東日本。平地~丘陵地の周囲に樹林がある池沼や湿地。卵期間2~3週間程度。幼虫期間2~3年程度。幼虫で越冬する。小型のサナエトンボ。翅胸前面の黄条は逆『L』の字型で、胸部側面の黒条は1本。~中略~ 成熟オスは水辺の地面や植物などに静止して縄張り占有し、時おり周囲を巡回飛翔してメスを探すこともある。同種のオスが接近すると、激しく追い払う。産卵はメス単独で、水際の草地上をホバリングしながら卵塊をつくり、時々打空して放卵する動作を繰り返す。」と記されています。
私もコサナエかどうかを翅胸前面の黄条が逆『L』の字型か、胸部側面の黒条が1本かで判断しようとしているのですが、写真を撮った角度、個体によっては特長がないものもあって、自信をもって同定できません。
たくさんコサナエを見ていると同定できるようになるかもしれませんね。
このトンボは卵を塊にして、打空すると言われています。
写真を調べていたら卵塊を打空しているものがありました。
幸運でした。
(トンボ目 サナエトンボ科)
カモ撮りこうちゃん