後になってオドリコソウの花をやっと見かけた
春になるとシソ科の仲間のヒメオドリコソウは、上が紫蘇色で下が緑なので、誰でも見かけているはずです。
群生していると分け入りたくない感じさえします。
ヒメオドリコソウはヨーロッパからの外来植物で、明治以降に日本に入ってきたと言われています。
私は小さい時から見かけていた植物なので、ずーっと日本由来だと思い込んでいました。
ヒメオドリコソウはシソ科なので茎が四角いのです。
ハサミで茎を切ってみると、中は空洞で他のシソ科に比べると、茎がフニャフニャしています。
臭いも他のシソ科の植物に比べると良い香りとは言えません。
ところがヒメでない、オドリコソウそのものは蟹江周辺で出会ったことがないのです。
図鑑でみると花は大きくホウセンカのように見えました。
夏に入る頃山形県高瀬の道路脇で、そのホウセンカのような花を見かけたのが始めです。
それがオドリコソウでした。
図鑑で見ていたものの、実際のオドリコソウだと同定できませんでした。
色は白だったのですが、黄色やピンクがあるらしく黄色のオドリコソウがあれば見たいものだと、そのとき思いました。
オドリコソウはシソ科の仲間なので葉のつき方は対生です。
また茎から葉が出る上に唇形花がいくつも咲きます。
ニホンハッカも同じです。
花のつき方はヒメオドリコソウも同じはずですが、茎に生える葉のつき方の間隔が短いので、オドリコソウ程にははっきり分かりません。
翌年の春には山元沼や近くの用水路の土手で見かけました。
この辺りの人にとっては普通の植物なのだと思います。
この時期には、色々なところで見かけるのです。
見れども見えずだったのです。
また東根市の沼沢地区に写真撮りに出かけたとき、林道わきの畑跡にはたくさんのオドリコソウが咲いていました。
そこで何枚も写真を撮りました。
「日本の野草」(林弥栄編 山と渓谷社)には「東アジアの温帯に広く分布する多年草。茎は根もとから群がって直立し、30~50㌢になる。葉は対生し葉柄があり、広卵形。葉の表面の脈上にまばらに毛があり、ふちには荒い鋸歯がある。花は白色または淡紅紫色の唇形花で、上部の葉のわきにつく。~中略~ 花期4~6月。生育地 野原、道ばた 分布 北、本、四、九」と記されています。
オドリコソウは東アジア原産の植物のようです。
分布からは日本中でみられるはずですが、蟹江周辺では今のところ見かけていません。
それに比べてヒメオドリコソウはどこでも見られます。
それは山形県でも同じです。
外来植物によって日本の植物分布や生態系が変わってきていると思われます。
(シソ科 オドリコソウ属)
カモ撮りこうちゃん