カキの実は野鳥たちの大好物らしい

 

秋になると木の仲間が実をつけるようになります。

その実の多くは野鳥たちに食べてもらって、遠くまで運んでもらう戦略を採っていると言われています。

蟹江周辺で秋に生る木の実にはカキ、ノブドウ、センダン、ナンキンハゼ、ムクノキ、ノイバラ、クロガネモチ、ピラカンサ、キンカンなどがあります。

木の実を食べる鳥にはカラス、ヒヨドリ、ムクドリ、キジバトやスズメなどを見かけます。

その中でもカキの実は鳥たちにとって大好物で、秋が深くなって渋柿が熟れてくると甘さが増すのでしょう。

頻繁に食べている場面を見かけます。

でもカキの実を食べるのはカラス、ヒヨドリ、ムクドリとスズメで、キジバトがカキの実を啄んでいるのを見たことはありません。

果肉を食べるかどうかの違いでしょう。

鳥たちはカキの果肉を食べるだけで種を食べないので、カキが種を遠方に運んで貰う初期の目的は達成できていないように思ってしまいます。

鳥たちは木の実に好き嫌いがあって、好んで食べたいものと仕方なく食べるものがあります。

生き伸びるために嫌いなものでも食べなければなりません。

これは動物の一般的な生きるための法則と言って良いものです。

しかもほとんどの鳥たちは計画的に食べ物を保存したり食べていく戦略は採らず、好きなものから順番に食べていくだけです。

最初にカキの実が食べられ、次にムクノキ、ナンキンハゼが食べられ、次にセンダンの実がなくなっていきます。

寒さが厳しくなるにつれ、仕方なく命を繋ぐために食べていくのでしょう。

蟹江ではたくさんのセンダンが生えていて実をつけます。

その後クロガネモチなどがなくなります。

それでも足りない時はノイバラを食べていることもあります。

その場面は少ないようです。

庭木として植えられているピラカンサはなぜかほとんど食べられません。

早春になってキンカンの実が熟れサクラの花が咲くようになると、木の実に頼る生活が終わります。

どの鳥たちも木の実を食べる順番が同じかどうか、つまり同じ嗜好なのかどうかは今のところ分かりません。

キジバトはセンダンやナンキンハゼなどを食べ、他に単子葉植物の穀類などを食べています。

「タデ食う虫も好き好き」で鳥たちにも嗜好の違いがあれば、どの木の実も子孫を繋げる可能性が同等にあるとも思いますが、そこは今のところ分かっていません。

でも鳥たちにも甘いとか苦いとかの臭いとかの味覚が関係していて、それで木の実の好き嫌いや食べる順序が決まってくるような気がしてならないのです。

どうなんでしょうか。

(カキノキ科 カキノキ属)

カモ撮りこうちゃん