イシガメの子ガメかと思ったけど違っていた

蟹江周辺の川や沼にはたくさんのカメが生息していますが、ほとんど外来種のミシシッピアカミミガメです。

首に赤い印があってすぐ見分けられます。

日本にはもともとイシガメが生息していました。

18世紀にクサガメが、1960年代にミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)が入ってきました。

クサガメは日本産の感覚になっています。

ミシシッピアカミミガメは他のカメの卵を食べる習性があり、それも従来からいるイシガメやクサガメの減少する原因だと思われます。

8月に木曽川と長良川に挟まれた福原輪中に出かけました。

長良川脇の人工湿地だった近くでカメを見かけました。

陽射しが強い中、動かないので死んでいたのかも知れません。

そのカメの甲羅が銭形に見えたのです。

イシガメは子ガメの甲羅が銭形だと想い出してイシガメではないかと思い写真を撮りました。

福原輪中は一種の隔離されたガラパゴス状態の地域なので、他地域からの動植物の侵入が遅いと思われるからです。

数日前に日光川河口の土手を歩いていて、土手の真ん中に小さいカメを見かけました。

移動中だったと思われますが、その甲羅が銭形に見えたのです。

首と尻尾を引っ込めていて首を出していません。

イシガメかもしれないと思い、背中と腹側の写真と動画を撮りました。

こんなところにイシガメがいるなんてと半信半疑の気持ちだったのです。

オーバーのポケットに子ガメを入れて自宅に持ち帰り、バケツの中に水を少し張って部屋に置きました。

そのうち首を出すだろうと思っていたのですが、一向に出す気配がありません。

表の甲羅部分には黄色い線が入っているようにも見えました。

腹側も黄色っぽく、体全体が緑っぽくも見えます。

クサガメも首のところが緑っぽいので、幼体や若い個体では緑の部分があるのだろうかと思っていました。

2日経ってもきちんと首を出しません。

仕方なくバケツを斜めにして体全体を水に沈めるようにしたら、やっと首を出しました。

見ると首に赤い模様があったのです。

アカミミガメの子ガメだったのです。

あの場所でイシガメがいるはずはないと思いながらも、少し期待していたのでがっかりしてしまいました。

福原輪中で見かけたカメの写真を見ながら、これもアカミミガメなのだろうかと考えているところです。

「羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く」ということかも知れませんが。

その後子ガメは元の場所に返してやりました。

何だかなーという心境になりました。

(イシガメ イシガメ科 イシガメ属)(ミシシッピアカミミガメ ヌマガメ科 アカミミ属)

カモ撮りこうちゃん