地味な中型のカモのオカヨシガモ
蟹江周辺に冬になると来るカモの仲間にはマガモ、ヨシガモ、オナガガモ、ヒドリガモ、コガモ、オカヨシガモ、ミコアイサ、オオバンなどが見られます。
オスの成鳥は日本滞在中に生殖羽になりメスにアピールします。
そして北帰行する前に番いにならなければなりません。
その生殖羽の色合いなどは同じ種のメスにアピールできれば良いので、模様が綺麗とか魅力的というのは人間の勝手な判断に過ぎません。
分かっていながら種類別のオスの生殖羽を比較してしまいます。
人間でもSMAPの「世界に一つだけの花」では個性や能力は比較しようがないそれぞれの存在価値があると歌っていますが、区別することイコール良いか悪いか、上か下かを評価する習性も私たち人間の中にはあるようです。
私にはオカヨシガモはカモの中では地味で目立たない存在に見えてしまいます。
何故か自分自身のようにも思えてならないのです。
このオカヨシガモは五条川、新大井橋の善太川、長良川の水門のある沼などで見られますが、日光川ウォーターパーク、日光川河口、宝川、佐屋川では見かけていません。
他でも書きましたが、渡ってくる場所は前年度と同じ河川などに決まっているようです。
その理由は生存できてきたという保守的戦略によるものと考えられます。
それでも環境が変われば別の場所を探すようです。
何年も定点観測していますが、同じ種でも数の増減があり、見られなくなるカモもいます。
保守戦略を基本にしつつ、状況に合わせて対応していると思われます。
新大井橋の善太川のオカヨシガモは少しずつ増えているようです。
じっくりオカヨシガモを見ると素敵でチャーミングな姿をしています。
飛翔中の羽の翼鏡の模様の色は白とエンジでとても綺麗です。
「日本のカモ」(氏原巨雄 道昭著 誠文堂新光社)には「図ではユーラシア大陸で繁殖し、冬に日本にやってくる。大きさは全長45~57㎝。翼開長78~95㎝。特徴はマガモより小さく、ヒドリガモよりやや大きい中型のカモ。分布・生息環境・習性は日本には主に冬鳥として渡来するが、北海道、本州で少数繁殖する。河川、湖沼、池、海岸などで越冬し、通常あまり大きな群れを作らず10羽から50羽ほどのことが多いが、100羽を超えることもある。主に植物食で植物の種子、水草などを水面で採り、逆立ちをして、頭を水中に突っ込んで餌を採ることも多い。稀に水中に潜って水草を採ることもある。」と記されています。
まだ水面で逆立ちしたり、水中の潜っている姿は見かけていません。
個性的とはいえませんが、長く見かけていると愛着を感じさせるカモだと思います。
(カモ目 カモ科)
カモ撮りこうちゃん