尾張地方ではオカトラノオを見かけていない
オカトラノオのいろいろ
オカトラノオを初めて見たのは東北に行ってからです。
蟹江と天童では直線距離で500kmほど離れていて気候も随分違います。
東北では冬に木々が落葉して山水画の枯山水のようになりますが、こちらでは照葉樹林帯なので常緑樹が多く、落葉樹もあるものの常緑樹の陰に隠れて目立ちません。
気候の違いなのかオカトラノオは山形、宮城県周辺ではよく見かけました。
「日本の野草」(林弥栄編 山と渓谷社)には「野や山、丘陵など日当たりのよい草地に多い多年草。花穂がトラの尾のようだというので、この名がある。茎は60~100㌢になり、花穂の軸と共に白い毛がある。花穂は10~20㌢で、一方にかたよって白色の花を多数つける。花期は6~7月。生育地は山野。分布は北、本、四、九。」と示されています。
分布状態を見ると養老山地では自生している可能性はあります。
そのうち探しに行こうと思っています。
東北では原崎沼の網張の里、水晶山の登山道脇、日本海側の羽黒町、宮城県の笹谷から川崎町に抜ける国道286号線の山沿いの叢などで見かけたオカトラノオが印象強く残っています。
よく見かける野草の1つです。
特に想い出の場所は286号線の山沿いの叢のオカトラノオです。
知人宅の土産にと思って叢で数本採ったのですが、車に乗って足元を見ると、足の踝(くるぶし)付近に黒いものが貼りついていました。
瞬間ヤマビルだと思って振り払いました。
ヤマビルをつまんでアスファルト道路の上で踏みつけたのですが、ゴムのようで死にません。
尖った石で切り離そうとしましたが、それでも切れませんでした。
何回か繰り返してやっとできました。
吸血部分は2つ穴が空いていて血が流れていましたが、ちっとも痛くありません。
痛みを感じさせない成分を注入しているのでしょう。
その成分で麻酔薬を作った時代があったと読んだことがあります。
また吸血部分はなかなか血が止まらないのです。
止まるまで3日ほどかかりました。
当時不整脈治療でワーファリンを使い出したところで、そのためかと思っていました。
三重県の多度峡に写真撮りに行ったときにも、また足首付近をヤマビルに吸血されました。
その時も3日ほど血が止まりませんでした。
血小板作用を抑制する物質を吸血場所に注入していると思われます。
凄いものです。
オカトラノオは花が花穂の下から咲いて行きます。
ヘラオオバコも同様です。
花穂状で咲く植物は同じ可能性があると思われます。
イヌタデなどのタデ科でも同じかも知れません。
そのうち調べてみようと考えています。
(サクラソウ科 オカトラノオ属)
カモ撮りこうちゃん