モミガラ(籾柄)を刈り入れ後の田んぼに撒いていた

昔に比べてどの田んぼや畑も1区画の大きさが大きくなり、土起こし、田植え、刈り取り全てを大型機械でやっています。

機械の精度も良く、無駄な動きはないような感じです。

これも時代の流れなのでしょうが、全ての作業が個人でなく、会社や農協による委託で行われているようです。

飛島村周辺ではイネ、ダイズ、キャベツ、ホウレンソウなどを順番に植えて2毛作か3毛作をしています。

田んぼだったと思うと、次は畑になります。

田んぼを畑にするには粘土質の土壌を改良する必要があるはずですが、そんな様子はみられません。

土地を休ませず肥料をどんどん投入して無駄なく利用し尽くそうという感じです。

そんな様子から土地を作物生産の一手段の道具としか考えていないように思ってしまいます。

飛島村服岡で面白い作業をしている光景を見かけました。

稲刈り後の脱穀したモミガラが田んぼの一角にたくさん置いてありました。

近くに小さいショベルカーがあります。

どこに行っても刈り入れ後の田んぼの一角にモミガラが放置してあります。

車でそのモミガラをポリ袋に入れている人を見かけます。

園芸用植物の肥料のためだと思われます。

モミガラの傍のショベルカーが、もう一台のカタピラ車の荷台にモミガラを入れていました。

何をするのかと思ったら、そのカタピラ車が田んぼの中を動きながらモミガラを散布していました。

こんな散布車の光景を見たのは初めてです。

何のためにモミガラを散布するのか不思議でした。

調べてみると、畑の保湿や保温のためにするようです。

冬や夏の乾燥時期に、モミガラが水分を吸って保湿や保温をしてくれるのと、乾燥している場合に水分を補給するのだそうです。

モミガラは分解するのに時間がかかるため、土と混ぜ込むとモミガラの空気によって、土壌の通気性が良くなると思われます。

その結果、土壌がふっくらしてきます。

ブナの葉と同じようにモミガラは分解するのに時間がかかります。

分解して肥料になるまでには数年かかるといいます。

そこでモミガラを燃やして炭化させ肥料にすることも行われています。

モミガラが微生物によって時間をかけながら分解していく過程で、土の中の窒素分を使ってしまうので、窒素肥料を入れてやらないと作物に影響するといわれています。

畑でダイズなどを育てれば、そうした心配はないかもしれませんね。

とにかくモミガラ散布車があることに吃驚してしまいました。

農家による個人経営ではなく、大型化農業の合理的な農作業の一環として、このモミガラ散布車も存在しているのだろうなと考えてしまいました。

(イネ科 イネ属)

カモ撮りこうちゃん