会いたかったムラサキシジミにまた出会えた

ムラサキシジミの表翅の紋様

ムラサキシジミの裏翅

蟹江周辺ではベニシジミ、ツバメシジミ、ヤマトシジミ、ウラナミシジミなどのシジミチョウを見かけます。

ムラサキシジミもいるようですが、1回しか見たことがありません。

一昨年の11月に弥富市「こどもの国」のカシの木の葉の上で初めて紫色の紋様があるムラサキシジミを見かけました。

その時は表翅の紋様を撮っただけで、裏翅の様子は分からずじまいでした。

調べるとムラサキシジミの食草はアラカシ、イチイガシ、コナラなどのブナ科で、「子どもの国」にはカシの木がたくさん植えてあります。

ムラサキシジミがそこにいるのは当然だと思ったのです。

その後も「こどもの国」にムラサキシジミに出会えないかと訪れているのですが、その後は一度も見かけていません。

いつかは出会えるのではないかと期待していたところだったのです。

このチョウは主に葉がテカテカ光る照葉樹林帯に生息していて、キタキチョウと同じように成虫のまま冬を越します。

基本的には南方系のチョウのようです。

10月30日に弥富市海屋の樹林近くのセイタカアワダチソウが繁茂している叢(くさむら)で偶然、裏翅が茶色のチョウを見かけました。

近くにとまっていたので動画を撮りました。

少し経つと翅を開いてくれました。

紫色の紋様が見えました。

すぐにムラサキシジミだと直感しました。

こんな場所でムラサキシジミを見かけたのが不思議でなりませんでした。

移動中だったのかも知れません。

セイタカアワダチソウの花の吸蜜をしていたかどうかは不明ですが、飛んでセイタカアワダチソウの別の花にもとまりました。

こんなところで出会うなんて幸運だとしか思えない気持ちになりました。

「日本のチョウ」(日本チョウ類保全協会編 誠文堂新光社)には「食草はアラカシ、イチイガシ、コナラ、カシワ、ミズナラなど(ブナ科)。生息環境は平地~山地の照葉樹林や落葉広葉樹林。暖地性のため、照葉樹林が中心だが、夏季にはやや山地でも見られる。行動は日中はやや不活発で、夕方、樹冠部や林縁部などを活発に飛翔する。オスとメスともに地面で吸水を行うほか、樹液やアブラムシの分泌物を吸う。越冬前や越冬後は日中に翅を開いて日光浴を行う。越冬後はサカキ、キブシなどの花を訪れる。越冬は枯葉で1~数個体程度で行われる。」と記されています。

これらから主に照葉樹林帯に生息している南方系のチョウのようです。

また「こどもの国」では樹冠にいました。

セイタカアワダチソウの花にとまっていたのは、個体維持のためのエネルギー補給のための吸蜜だったのではないかと思われます。

(シジミチョウ科 ムラサキシジミ属)

カモ撮りこうちゃん