ヒメジャノメがたくさん飛び交っていた

チョウの中でもモンシロチョウ、モンキチョウ、アゲハチョウ、アオスジアゲハは明るい場所で華やかさを感じさせるチョウです。

それに比べるとジャノメチョウの仲間は林間や林縁などで見かけるものが多く翅が暗い茶色なので、子どもの頃は薄気味が悪いチョウという印象でした。

ジャノメチョウの仲間には色々な種類がいて、ほとんど同定できていません。

表翅や裏翅の紋数や大きさなどで同じかどうか判断するだけです。

私は「日本のチョウ」(日本チョウ類保全協会編 誠文堂新光社)を使ってチョウの種類や違いを調べていますが、その写真と実際のチョウの間に紋の有無に違いがあったりして混乱してしまっています。

蟹江周辺ではヒメジャノメが多いようです。

コジャノメとも似ていて違いがよく分かりません。

紋があるかどうかで判断しようとするのですが紋が消失していることもあるからです。

その習性も含めて考えるようにしています。

サギの仲間を区別する際も同様で、何度も特徴を調べたり実際に観察しているうちに、そのうちに見た瞬間にチュウサギ、ダイサギ、アマサギを判断できるようになりました。

人の認識の仕方はとても面白いものだと実感しました。

ジャノメチョウもきっとそうなるだろうと期待しています。

9月14日に善太川河口の土手を歩いていたら、ヒメジャノメがたくさん飛んでいました。

こんなにたくさんのヒメジャノメを見たのは初めてでした。

小雨が降っていましたが、その中を盛んに飛び回ります。

中には交尾しているものもありました。

天童に住んでいた時、山の林道を歩いているとたくさんのシジミチョウやテングチョウが集団で飛び交っていることがありました。

いつもの吸蜜している雰囲気ではありません。

激しく飛び交っているのです。

オスとメスが一斉に出会って相手を探しているんだなぁと思いました。

この善太川河口の土手のヒメジャノメもそんな状態でした。

交尾しているカップルも何組か見かけ写真と動画を撮りました。

翌日にまた写真を撮りに出かけましたが、もう前日ほどのヒメジャノメは見かけませんでした。

写真撮りをしていて、出会った動物は一期一会だと思って撮っています。

また明日来れば良いと思って出かけてもその場面には出会わないのです。

そんなことができるのは動物園くらいでしょうか。

ある日のある時間帯に、なぜ一斉にヒメジャノメが集まるのか分かりません。

天気、時間帯、太陽高度など何かが集まるようにさせているに違いないと思うのですが、そうした原因を知りたいものです。

(タテハチョウ科 コジャノメ属)

カモ撮りこうちゃん