タゲリの面白い習性

11月を過ぎると飛島村にタゲリがやってきます。

ここ2年ほど続けて見かけています。

留鳥のケリとは同じチドリ目チドリ科ですが、体長はタゲリが32㎝ケリは36㎝で、タゲリの方が少し小さく、日本には冬鳥としてユーラシア大陸から渡って来るようです。

ケリはいつも見かけていますが、それまでタゲリは見かけたことがなく、いつか見たいと思っていた鳥だったのです。

飛島村ではダイズの刈取りが終わって、次の麦の種が芽を出し始めた畑に、15~20羽の集団でやってきて行動しています。

1月を過ぎると見かけないので、春に帰るまで各地を移動していくのかもしれません。

「日本の野鳥」(叶内拓哉 安部直哉他 山と渓谷社)には「冬鳥。東北地方北部以北では旅鳥。少数の繁殖例がある。水田、畑、河川、湿地、干潟など。渡来直後と渡去前には、群れをつくっていることが多い。渡来後しばらくすると、暖地では1羽か小群になって行動するが、積雪地では群れをくずさずに生活している。地面の昆虫類、甲殻類などを嘴でつついたり、足で地面をたたくようにして、ミミズ類を地表におびき出したりして採食する。」と記されています。

飛島村では見かけているのは集団で、1羽だけではありません。

また地面をたたいてミミズをおびき出す行動は写真や動画を撮ったりする距離が遠いので、確認できていません。

初めてタゲリを見たときに面白い行動を見かけました。

休憩していると思われるとき、畑の溝があるところに横一線上に並んでいるのです。

近くに立っているタゲリがいると、まるで生徒に先生が教えているような情景に見えてしまいました。

観察していると夕方4時を過ぎると寝る体勢になりますが、その時も多くのタゲリが畑の溝の中に入り込んで並んでいます。

他に畑の他の場所で数羽がかたまっているものもありましたが、こうした溝などに入り込んで並んで寝たり休憩する体勢をとるのは、タゲリの習性のようです。

私が持っている野鳥の本では、姿形や冬鳥か夏鳥かなどの大きな行動の違いについては書かれていますが、こうした細かい行動習性については書かれていません。

鳥や昆虫など一見すると同じように見えながら、実は色々な習性の違いがあることが知るようになりました。

ますます興味が湧くようになってきたところです。

動画は撮り始めたばかりだったのでブレてしまっていますが、雰囲気だけでも読み取っていただけたら幸いです。

(チドリ目 チドリ科)

カモ撮りこうちゃん